2020年02月27日

ラウンドアップの安全性、国会質問さる

はじめに

 20200227Hideaki-KarakiS.jpgラウンドアップに関しては、元農林水産大臣、山田正彦氏が著作で危険であると警告する一方、加計学園系列の倉敷芸術科学大学の元学長、公益財団法人食の安全・安心財団理事長でもある唐木英明東京大学名誉教授が危険をあおるのは風評であるとして、緊急シンポジウムを開催しているところである。

20200227Yoshinori-khonS.jpg 昆吉則氏もラウンドアップは分解されるため作物に影響を与えないと力強く強調する。こうした中、2020年2月25日衆議院予算委員会第六分科会において宮川伸衆議院議員がラウンドアップに関して国会質問を行ったので、動画をベースに質疑応答をテキスト起こししてみたので、関心ある方は是非、必要な部分をコピペして活用していただきたい。なお、画像は以下のリンクから抜粋したもので国会質問とは無関係である。また、議論の流れをわかりやすくするため、編集子なりの見出しも付けてみた。

日本の農薬使用量は英国の3倍

20200227Shin-MiyagawaS.jpg宮川伸 立国社の宮川伸でございます。どうぞ、よろしくお願いいたします。今日は食の安全について、特に農薬、除草剤、グリホサートに関してお伺いしたいと存じます。

 特に2017年にグリホサートの残留基準値が大幅に緩和されました。私はこのように大きく緩和をされたのが、我が国にとってプラスにはなっていないのではないかと思っておりまして、そういったことも含めて、今日、大臣としっかりお話ができればと思っております。

 まず、最初に農薬全体に関してですが、日本は欧米諸国に対して農薬をたくさん使っていると聞いております。具体的に例えば、イギリスと比べて、日本はどれだけ農薬をたくさん使っているのでしょうか。農水省お願いします。

20200227Yutaka-Arai.jpg新井ゆたか消費安全局長 農薬の使用量は適正に使用することを前提としておりますけれども、気候条件等によって国によって異なると認識しております。お尋ねにありました日本と英国との比較でございますが、FAOが取りまとめております単位面積あたりの構成成分ベースの農薬使用量の取りまとめによりますと、最新2017年では1haあたり日本におきましては11.8kg、イギリスにおきましては3.2kgということでございますので、日本の使用量は英国の約3.7倍ということになります。

宮川伸 お配りした資料、皆さんよくご存知なので今更なのですが、欧米に比べまして日本が使っている農薬の量が多いと。この多いというのは非常に大きなポイントだと思うので、最初にご指摘をさせていただきました。そのうえで最初にもうしあげました除草剤。グリホサート。これがどういう状況なのかということでありますが、グリホサート製剤、例えば、ラウンドアップ。これが増えていっていると私は聞いておりますが、例えば、2010年度比に比べて、いまグリホサートの使用量はどれだけ増えているのでしょうか。農水省お願いいたします。

新井ゆたか消費安全局長 農林水産省におきましては毎年農薬の出荷実績の統計調査を実施しております。この調査結果に基づきましてグリホサート製剤に含まれる有効成分の割合を計算いたしまして合計いたしますと、構成成分ベースでの国内出荷量がでてまいります。この10年間で最も少なかった2013年(その後、2010年に修正)が4149トンでございました。最新の2018年は6179トンということでございまして、約2000トンの増加となってございます。

宮川伸 ありがとうございます。お配りの資料2という資料、レクを受けた資料と若干違いますが、いずれにせよ増えていると。ただでさえ農薬を使用する量が多いのに、それにもかかわらずグリホサートの使用量が増えているということでございます。そうした中で大臣にお伺いしたいのですが、大臣も前に答弁に立たれているのでご存知だと思うのですが、増えていることに対してどのように農水大臣として思われておりますでしょうか。

20200227Taku-EtohoS.jpg江藤拓農林水産大臣 製剤の段階になったら農林水産省の管理のもとに入るということをまず申し上げたいと思いますが、農薬につきましては、やはり農家の方々が選択をする。これがまず一義的にあると思っております。選ばれるからにはその有効性が農家によって評価されているという側面があるのではないかと思っております。農家におきましては非常に高齢化も進み、そして、就業人口等も減っているという残念な実態がある中でですね、除草効果が高い。省力化にも資するという意味で、選択されているという結果がこういう数字で出ているのであろうと受け止めております。

2017年にグリホサートの基準値をあげたのは国際的な整合性を図るため

宮川伸 私としては残念でですね、増えているのもしようがないという答弁であったかと思いますが、私はただでさえ農薬を多く使っている日本においてこれ以上増えない努力をしていく必要があると思っております。私は国が「もっと使っていいよ」というようなメッセージを送っていることに問題があると思っております。例えば、2017年にグリホサートの残留基準値が大幅に緩和されました。なぜ、これを大幅に緩和したのでしょうか。厚労省お願いいたします。

20200227Kazunari-Asanuma.jpg浅沼一成生活衛生・食品安全審議官 お答えいたします。農薬グリホサートの残留基準につきましては、使用可能な製剤を追加することに伴い農林水産省から基準値設定の依頼があったことから、食品安全委員会のリスク評価も踏まえ、実際の使用方法による残留濃度の結果及び国際機関でありますコーデックス委員会で定める食品に基づく国際基準により改正を行ったところでございます。

 今回の残留基準値の改正につきましては、食品によっては残留基準値が従来よりも高くなった食品がある一方で、低くなったものもあり、一概に基準値が高くなったものではございません。以上でございます。

宮川伸 いま、下がったものもあるということでありますが、増えたものは400倍にまで増えているわけでありまして、減っているものがあることは私も承知しておりますが、増えているものは相当増えていることを強調しておきたいと思います。そのうえで、色々な人から話を聞く中でですね、米国等の海外から食品を輸入しやすくするためにこの基準を緩めたのではないかと聞くこともありますが、そのような判断材料があったのでしょうか。厚労省お願いします。

浅沼一成大臣官房生活衛生・食品安全審議官 お答えいたします。消費者の健康を守るため、国産品であれ輸入品であれ、科学的に安全性が確保されたものでなければ流通が許されないというのが食品衛生上の大原則でございます。グリホサートの残留基準につきましては、2005年の11月以降、改正されていなかったことから、その間に改正された国際基準の反映や適正に実施された残留農薬の試験の結果を踏まえ、国際的な基準設定の考え方に基づき、2017年10月に基準値の改正を行ったところでございます。なお、食品安全委員会の食品影響評価等の科学的な根拠に基づきまして、人の健康を損なう恐れがないように基準値を設定していることから、問題が生じることがないと考えているところでございます。

グリホサートは農家が使いたいから使っているのか

宮川伸 大臣、いまの答弁をお聞きだと思いますが私はよくわからないのです。なぜ一番多いもので400倍も基準値を緩めているのか。緩めた理由がよくわからないのです。大臣にお伺いしたいのですが2017年にこの基準値を緩めたことで日本の農業はどのようにプラスになったのでしょうか。農水大臣としてお答えいただけますか。

江藤拓農林水産大臣 残留基準値を大幅に緩めたことによってですね、プレスにしろマイナスにしろ日本農業に影響がでたことはないと思っております。対象作物によりあがったものもあれば下がったものもあるということは先ほど厚労省の方から照会がありましたけれども、基準値につきましては内閣府における食品安全委員会のリスク評価に基づいて厚労省が人の健康にリスクがないように設定を行っていると。製剤になった後は農林水産省の方で管理をするということであります。重ねて大変に恐縮ですが、この残留基準値は国産の農産物だけではなく輸入品も対象にして、科学的根拠に基づいて改められたものだと認識しております。

宮川伸 もう一度確認をしたいのですが厚労省がグリホサートの基準値を決めておりますが、製剤。実際に使うのは製剤なわけで、グリホサート製剤が使われていると。そして、基準値を緩めたけれども、日本の農業にとってはプラスもマイナスもないと。すると、基準値を変えなくてもよかったと。そう大臣はおっしゃられているのでしょうか。

江藤拓農林水産大臣 最初にもうしあげましたとおり、農家によって選択をされているからグリホサートの使用量が増えておると。営農活動において一定の効果があるから使用量も増え、選択枝として使用されておると。ですから、プラスかマイナスかということで、農家の立場でいえばプラスの答えがでているのであろうと。

宮川伸 大臣、本当にそうした事実があるのでしょうか。具体的に農水省としてグリホサートの使用量の基準値が緩められたことによって、例えば、ラウンドアップが使いやすくなって、これで農業がよくなったという事例を大臣はご存知なのでしょうか。いま答弁をされましたが。

江藤拓農林水産大臣 個別具体的にどこでどういうことが起こったということまでお答えできないことは大変に残念だと思いますが、しかし、選択をされるということはですね。効果が認められるから選択をするのであって、農家の方々はですね。農薬や肥料については非常にシビアな目をもっておられます。私も田舎の人間ですから、そういった方々の話をよく聞きますけれども、グリホサートの入っているものを選択されるということは、農家の選択がその評価につながっているものだと考えております。

宮川伸 農家の方々。しっかりと農業をやるうえで、必要があるのであればやむをえない部分もあるのかもしれません。ただし、健康等に関しては必ずしも専門家ではないわけであります。大臣はいま、「仕方がないのではないか」という答弁をされているのかと思いますが、例えば、400倍にまで基準値があがっているような状況ですが、本当に農家さんや消費者の健康に問題がないとお考えなのでしょうか。

江藤拓農林水産大臣 まず、消費者の方々への影響についてはですね。内閣府の方の食品安全委員会の方で検証していただいて、そのうえで厚労省の方でも人に影響がないように設定をしていると。それは先ほど申し上げた通りでございます。そして、それから先でこれを使用する農家の方についてはラウンドアップは表示のところで防護服を必要ということも聞いておりますし、これまでは農家は背中に背負って散布してきましたけれども、これから先はヘリコプターやドローンのようなものを使ってなるべくドリフトを含めて、なるべく人間から遠いところで、いまドローンのスマート実証実験などを見ておりますとですね、面的にきちんと捉えて撒きすぎない。適量をまくことが管理できるようになることが実証されておりますので、色々な技術を使ってですね、先ほどイギリスに比べて3倍以上というお話もありましたけれども、減らす努力をしてまいりたいと思っております。

動物試験でも3割は人間で試験をすると危険

宮川伸 消費者に対しては厚労省ということでありますが、私はやはり日本の農業が人に優しい、安全安心な食が作れる農業を作っていくことが非常に大事であると私は思っております。

 さて、健康に関しては厚労省マターだということでハザマの部分があるので、厚労省マターの部分を答弁していただいて、本当に厚労省が安全だといっているのが安全なのか。農水省としても判断していただきたいと思います。ですから、少し医薬品の話をいたしますが、いま農薬の場合は動物での毒性試験しかやっていないとのことでありますけれども、医薬品の場合は人での安全性試験まで行います。医薬品の場合、低分子化合物で人の場合、どれくらいドロップするのでしょうか。厚労省お願いします。

20200227Fumi-Yamamoto.jpg山本史大臣官房審議官 お答えいたします。日本製薬工業協会が2013年7月に公表した資料によりますと、低分子化合物に限定した数字ではございませんが、企業自らが開発した化合物等において、第一層試験を実施し、第二層試験を実施するに至らなかった割合は27%との報告がございます。

宮川伸 いまお聞きのとおり、動物で毒性がでなければ人で99%毒性がでないのであればいまの農薬の議論もいいのですが約3割も人で毒性がでてドロップしているわけです。もうひとつ例をあげたいのですが、日本でも「イレッサ」という肺がんの薬がありまして、日本が欧米に先行して承認を出したということで注目された薬だったわけですが、イレッサはどのような状況なのでしょうか。厚労省説明をお願いします。

20200227iressa.jpg山本史大臣官房審議官 医薬品は疾病等に効果を及ぼすものでございますが、必然的に副作用が生じることは避けられません。そのために動物実験等での臨床試験に加えまして実際に人に投与する試験を実施し、その有効性と安全性を確認したうえで市販されております。しかしながら、市販後は試験時に比べまして使用患者者が増加するとともに、様々な医療機関におきまして幅広く使用されることから、試験での限られた情報では得られなかったさまざまな副作用の発生状況等が明らかになることがございます。ご指摘のイレッサにつきましては試験時にも認められた肺障害につきまして、販売開始から約3カ月後の間にかんし性肺疾患を含めて肺障害の22の副作用が認められたことから緊急安全性条項を発動し現場に注意を促したものでございます。

ラウンドアップがネズミだけの試験はアニマルウェルフェアのため

宮川伸 ありがとうございます。大臣、いまお伺いしたとおりでございますが、今日、厚生省の三役の方にも来ていただきたかったのですが、是非、閣僚の一人として厚労省の方にも言っていただきたいのですが、動物での毒性試験が安全だからといって人で安全だというのは医薬品開発をやっている人間であれば信じられないわけです。しかも、元気な人でも毒性がでるかもしれない。さらに、体の弱い人はでやすいわけです。さらに、臨床試験をやっても投与する人の数を増やして、暴露するとわからなかったものが出てくると。そういう説明をされたわけです。これにプラス、子どもはさらにセンシティブなわけです。子どもに対する医薬品開発、臨床試験というのは非常に困難を極めるわけです。つまり、安全性というのは簡単に安全と言えないことを強調しておきたいと思います。

 もう一点、製剤の話ですので、これは大臣の話になりますが、グリホサートはある程度毒性試験が行われていると私は思っております。ラウンドアップは人に近い犬やサル、非齧歯類と言われていますが、これに近い安全性の試験は行われているのでしょうか。農水省お願いします。

新井ゆたか消費安全局長 お答え申し上げます。ラウンドアップの非齧歯類の安全性試験が行われているかどうかですが、安全性の試験につきましては齧歯類での試験が求められておりまして、非齧歯類では要求されてございません。当方の知る限り欧米におきましても、ラウンドアップの登録において非齧歯類を用いた安全性の試験はなされていないと認識しております。

宮川伸 大臣にお答えいただきたいのですが、いまこうした議論がありました。ラウンドアップには補助剤等が色々入っているわけです。医薬品の場合は最終産物で必ず試験を行うわけです。けれども、ラウンドアップの場合はやっていないわけですね。齧歯類というのはネズミなわけです。ネズミと人間は全然違うわけですから、もう少し人間に近いものでやるべきなのですがやっていないわけです。そして、グリホサートの安全性試験でADI、安全性の基準が決められているわけですけれども、それでもラウンドアップは安全だと大臣言えるのでしょうか。

江藤拓農林水産大臣 これはですね。まさに科学や化学の世界でありまして、私のようにそうした知見を持たない人間がお答えできないし、申しあげられませんが、イレッサのお話を伺って色々な臨床試験をやってから市販されて3カ月間で22例と。これは政治家として重く受け止めなければならないことだと思います。これは厚労省のこととはいえ内閣の一員ですから。そして、先生がおっしゃられたように製品になりましたら我々農林省の所管ということになりますので、我々が責任をもってみていくのも当然だとは思いますが、いろいろと私もこうしたことで質問をいただきまして話を聞かせていただいたわけですけれども、非齧歯類でやっていない理由としてですね、アニマルウェルフェアとかいろいろな話があって世界のトレンドとしてサルや犬とかでそのような臨床を行うことは適切ではないと。そういうトレンドもあってこういうふうになっていると聞いておりますけれども、我々としては最終消費者の方々、そして、農業を営むうえで使用する方にも影響がないような基準にする努力はしなければならないと思います。

宮川伸 まずですね、科学にも限界があると思います。いま大臣が言われたように動物愛護の問題もあります。したがって、やれる範囲内で努力をすることだと思うのですね。その中で判断をしていかなければいけないわけですが、2017年の残留基準値の大幅緩和というのは、当時どういう状況だったのかといえば、WHOの国際がん研究機構が2015年にグリホサートは人に対する発がん性があるかもしれないということで、グループ2Aに入れたということ。あるいは、カリフォルニア州はグリホサートが、これは製剤。発がん性だと表示すべきだと言った。あるいは、フランス、イタリア、欧州諸国が、あるいはサウジアラビア等の中東諸国がグリホサートの使用を控えるように動き始めていたというのがこの2017年なわけです。大丈夫だと言っている意見があったかもしれませんが、「危ないですよ」と警告を出している国やグループもあったわけです。こういうような状況の中でADIが一日許容摂取量がクリアできれば、ラウンドアップ、グリホサート製剤をたくさん使えるようにする判断が正しいと大臣本当に思われますでしょうか。もう一度お願いいたします。

江藤拓農林水産大臣 ラウンドアップに限らず農薬全般に言えることだとも思いますけれども、まずは使用方法をしっかり守る。どれぐらいの頻度で、どれくらいの体制でこれを使うか。我々としてはそれを示しておりますのでそれをしっかり守っていただくと。そうすれば安全性については担保されると考えております。

米国で4万件訴訟が起きていても日本では適切に使うから安全

宮川伸 いま私が申し上げたのは残留濃度の問題で消費者の食べる側の人たちの問題であります。議論していま答弁をお聞きしていても、大臣は農家さんにメリットがあると言われておりますが、少なくとも私の選挙区で様々な農家に意見を聞いておりますが、「もう、グリホサートの基準値をあげてもらわないと農家がつぶれてしまいます」という声を私は聞いたことがないのです。その一方で、安全性の話をいたしました。本当に危機的状況ではないのに消費者の暴露を平気であげてですね。健康にもしかしたら影響があるかもしれないような形の商品を農家さんが売っていることを農水省が認めていたら、日本の農家は困ってしまうではないですか。将来。本当にあげなければならないのであれば、これは仕様がないです。本当にそうなのか。そうした中で、厚労省の説明は「安全だから」という回答ですけれども、いま、議論したように安全だということはないのです。だから、ADIよりも低い数値であったとしても、できる限り農薬は使わないように努力をすることが大切であるということを議論したいと思っているわけでございます。少し時間の関係もあるので、大臣がお答えになられた農家さんが使われる方の話、直接暴露する方の話をいたしますと、アメリカでいま大きな問題になっております。アメリカでグリホサート製剤の健康被害、訴訟がいま何件行われているのでしょうか。農水省お答えください。

新井ゆたか消費安全局長 お答えいたします。アメリカで起こされている訴訟の正確な件数につきましては承知をしておりませんが、報道ベースでは数万件ということでございます。これにつきまして、日本でこの農薬を登録しておりますバイエル日本法人、バイエルクロップサイエンス社に問い合わせたところ、件数として公表できる情報はないとういうことでございます。

20200227Dewayne-johnsonS.jpg宮川伸 色々な報道が流れておりますが私は4万件くらいの訴訟が起こっていると聞いております。今後、8万件も訴訟が増えるかもしれないということも聞いております。そういった中でひとつの例でドウェイン・ジョンソン(Dwayne Johnson)さんの案件の訴訟がありますが、約320億円の賠償金が命ぜられたと。最終的には80億点程度まで賠償金が下がったかもしれませんけれども、いずれにしても莫大な量での賠償金の判決が出ている状況でありますが、これだけアメリカで問題になっておりますけれども、いま基準値を緩めて、いまグリホサートの使用量が農家さんで増えている。大臣、本当に大丈夫ですか。農家さんの健康、大丈夫ですか大臣。

江藤拓農林水産大臣 ジョンソンさんの訴訟の件については少し勉強させていただきましたが、この判決はグリホサートの安全性自体ではなくて、先ほど先生の情報にもございましたとおり、安全性への適切な表示をしなかったことで賠償命令が出たと聞いております。一方で2019年のEPAの評価では適切に使用する限りにおいては発がん性のリスクは極めて低いということで農薬として米国内でも引き続き使用されていると聞いております。ですから、本当に大丈夫ですかと委員からお尋ねですから、あらゆる化学物質には一定のリスクがあるんだと私は思います。有機農業が一番ベストでありますし、生産性と安全性のバランスをとりながらどのようなものを使っていくのかが一番大切な選択になると思いますけれども、「本当に農水大臣、これは100%安全なのですか。あなた保障できるのですか」と言われるとですね、先ほどの肺がんの製剤の話もありますのでなかなか断定的なことは申し上げられませんけれども、内閣府、環境省、そして、製剤にあっては農林水産省。2018年の法律改正に基づいてですね。令和3年にはグリホサートだけではありませんけれども、製剤について安全性について審査してまいりたいと考えております。

宮川伸 資料で写真で有名な奴ですが、賠償金の高さでは表示の問題があったかもしれませんが、がんになったということに関しても議論されていると理解しております。そうしたうえで、私の質問のポイントは、それでは日本ではアメリカでこれだけ問題になっているわけですから、日本ではこうした事象がないのか。ただ隠れているだけではないかということで、いま日本でこうした話がでてきていないのか。あるいは調査がされているのかどうか。注意喚起が行われているのか。そこを農水省お聞きできないでしょうか。

新井ゆたか消費安全局長 お答え申し上げます。まず、ラウンドアップを使用する際の注意事項でございます。使用時の安全上の注意として皮膚に付着しないようにすること。長ズボン、長袖、あるいは農薬のマスクを使用することを注意事項として挙げてございます。加えまして、作物ごとに使用すべき量、回数について示しているということでございまして、これにしたがって農家の方は使っていただいていると承知しております。

 それに加えて、農水省としては農薬の使用に伴う事故について毎年、都県を通じて調査を行っております。それによりますと農薬の使用に伴う事故は農薬全体で10~30件で推移しております。原因は主に農薬の誤飲や誤食によるものでございます。グリホサート製剤を伴うものでは誤飲や誤食が2件、マスクの非着装によるものも多くて年に1~2件と承知しております。

宮川伸 公園や学校での規制がどうなっているのか。これは重要な問題で、閣僚として農家以外の一般の使用についても。これをほっとくとアメリカと同じように何万件と同じようになるかと思いますので是非リーダーシップをとって取り組んでいただきたいと思います。

(注) 新井ゆたか氏は農水省初の女性農業局長。長野高校出身で山梨県でも女性初の女性副知事を務められた。

【画像】
唐木英明氏(公益財団法人食の安全・安心財団理事長)東京大学名誉教授の画像はこのサイトより
宮川伸衆議院議員の画像はこのサイトより
新井ゆたか消費安全局長の画像はこのサイトより
江藤拓農林水産大臣の画像はこのサイトより
浅沼一成大臣官房生活衛生・食品安全審議官の画像はこのサイトより
山本史大臣官房審議官の画像はこのサイトより
ドウェイン・ジョンソン(Dwayne Johnson)氏の画像はこのサイトより
イレッサの画像はこのサイトより
昆吉則氏の画像はこのサイトより

【引用】
2020年2月25日衆議院予算委員会第六分科会(国会中継)7時間46分から


posted by José Mujica at 22:08| Comment(0) | GMO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月17日

千曲川決壊でほくそ笑むのは誰か

「堤防決壊の真の犯人はだれか」大災害の背景を考える

2019年11月16日雑司ヶ谷
拓殖大学政治経済学部関良基教授

蓮舫の仕分けによって人々は被災したのか

 高尾で午前中に講義をしていた。いまは、コマ数を消化しなければならないため、大学の都合で休講にしてもその日の穴埋めを土日にしなければならない。学生も土日はバイトで大変である。され、高尾山は紅葉シーズンでものすごい人でバスが動かない。そこで、ギリギリとなりました。

Yanbadam.jpg さて、震災の度には「民主党が悪い」、「蓮舫が悪い」とツイッターで飛ぶ。本当にこれを信じる人が多い。マスコミの一部までそう信じて流している。例えば、フジテレビのホームページでは、平井文夫上席解説委員が「民主党政権のマニフェストどおりに八ツ場ダム工事を中止していたら、あの水が全て利根川に」「もし荒川が決壊したら東京の東部は甚大な被害を受けただろうが、あの地域を洪水から守ることができるのは、民主党政権の事業仕分けで中止を決めたスーパー堤防だけ」とコメントしている。

 つまり、水害の度にダムとスーパー堤防への礼賛が起り、仕分けたのが悪いとされる。

 民主党の通りに八ッ場ダムを廃止していたら大変なことになっていた。そして、守れるのはスーパー堤防だけであると。マスコミまでネトウヨかしたかと思う。だいたい批判者の正体はわかる。自民党は、ネット・サポーターを持っている。

 けれども、スーパーヒーローであると言われている八ツ場ダムだが、これは一晩で水が溜まっている。もし、これが利根川に流れていたらどうなるか。印象だけで語っていて数字が出ていない。

 実は八ッ場ダムから流れた水、利根川は下流の関宿で別れ、江戸川に流れるものと銚子に流れるものに別れる。利根川は、神流川があり、烏川があり、吾妻川があり、その上流に八ッ場ダムがある。八ッ場ダムの水が集めるのは全集水面積のわずか4.2%でしかない。

 そして、国土交通省のダム建設の理屈は、堤防があり、堤防ができたら「ここまで耐える」という破堤しないところを決めている。これを「計画高水流量」という。

 要するに、上流でダムを作れば、100年に1度の雨が来て、上流に10ものダムを作ればその水位が下がる。それができれば堤防が耐えるので200年に一度の洪水が大丈夫であるという論理である。

 けれども、いまは100年、200年に1回の雨が数年で来るのでそのことが絵に描いた餅になってしまっている。

堤防の構造は泥の塊〜もともと水が入れば壊れる

 それではなぜ、計画水量に堤防は耐えられないのか。堤防は土の塊である。水が浸透すれば壊れる。となれば、水が浸透しなければいい。けれども、遮水シートと護岸がされているのは、計画高水位までである。小さなモグラの穴があっても、そこに水が入れば壊れる。土の塊が壊れる。今回は130カ所で壊れているが、その8、9割は越流のためである。越流すれば土が水を吸って砕け散るからである。

 今回の堤防決壊もそれが一番多い。それではなぜ、土の塊なのか。土の塊での堤防を作ったのは中国の古代王朝だが、今は21世紀である。それから2000年も経つのになぜいまだに土のままなのか。なぜ、その構造を今も継承しているのか。

八ツ場ダムは今回の台風被害防止に寄与したとマスコミが印象づけている

Teruyuki-ShimazuS.jpg その前に今回の八ッ場ダムの活躍を見てみたい。東京科学研究所にいた嶋津暉之氏の試算結果によれば、利根川の中域域の危ないところ、久喜市の栗橋の観測地点では最高水位が9.67m。計画高水が9.9mであったので、ギリギリ大丈夫であった。もし、八ッ場ダムがなければ、例えば、10.9mになっていたとすれば、効果が大きかったと私も認める。けれども、実施にはダムによって下げられた水位はわずか17cm、0.17mである。となると、仮にダムがなかったとしても、最高水位は9.84mで計画高水以下である。となると、八ッ場ダムが救ったわけではない。

 けれども、国土交通省はネットの写真で印象だけを流布している。マスコミも、上流にある「八ッ場ダム群」が水位を1mも下げたと主張している。例えば、日経がそういうことを書いているのだが、「八ッ場ダム群」という言葉は私は聞いたことがない。そのような言葉を勝手に作り出している。

 さらに、八ッ場ダム群とは1兆円もの予算をかけている群馬県の上流にある7つである。それで1mということは、1mを7で割ればcmになってしまう。

 さらに、今回は八ツ場ダムは試験湛水中で、たまたまほぼ空っぽであった。貯水能力が高かったので7500万㎥を貯留できた。それでも17cmである。利水用に水が入っていたので、八ッ場ダムの貯水能力は6500万㎥である。そこに台風19号が襲来すれば緊急放流していたはずである。だから、偶然にすぎない。

 さらに、それとあわせて嶋津氏が指摘されているのは、砂が溜まって河床が上昇していることである。そこの掘削をやっていれば70cmは低下していた。八ッ場ダムの建設費は5700億円だが、この河床掘削になぜ経費を振り向けないのであろうか。

Chikumagawa.jpg もう少し、計画高水との関係を見ておくと、久喜市の栗橋は先ほど指摘したように、計画高水が9.9mで最高水位が9.67mであったが、多摩川は調布市の石原で計画高水が5.94m、最高水位が6.24mで越えていた。それに対して、これは、長野市の穂保地区の写真である。千曲川は目もあてられない。新幹線が水没し300億円がパーになった。中野市の立カ花は、計画高水位が10.75m、最高水位が12.44m。それも、長時間続いた。そのため耐えられずに崩れた。

 ということは、頑丈な堤防があれば耐えられた。ダムで防ぐよりも堤防を頑丈にしたら余裕ができるのではないだろうか。

信濃川では越流しても耐えられる堤防工事が始まっていたがキャリア官僚の命令でそれが中止させられた

 さて、いま見せしているのは、私がいま住んでいるのは浅川の支流だが、その堤防強化の説明資料である。この図でHWLとあるのが国土交通省の計画水量である。ここまでは護岸基礎工がしてある。けれども、「そこよりも上までブロックを張って欲しい」と言っても、「ここまでしかやってはいけない」となっているとしか応えられない。それから質問しても答えられない。現場の人も国土交通省からそのように指示されているため仕方がないのである。

 逆に言えば、計画高水位を超えると破堤するように堤防は設計されている。なぜ、耐えられないように設計されているのか。国土交通省のOBがそう考えたからという説がある。

 というのは、かつて、越流しても破堤しない、アーマーレビー堤防(鎧型堤防)というものが提案された。これは、完全に水が浸透しないようにするもので、上に土をかぶせると見栄えもさほど悪くない。

 よほど劣化しなければ越流して水が流れても土が壊れるはずがない。そこで、土木研究所が開発し、一部の河川で実施し、2000年にはその推進の姿勢を見せたのだが、2年後に突如として中止する。

Katsuyoshi-Shimazaki.jpg ここに、東京新聞の茨城版がある。ここに建設省の技術者であった81歳の石崎勝義さんの記事が掲載されている。当時、建設省は、設計指針の想定以上の雨があって防げるように「フロンティア堤防」の名称で頑丈な整備を始めた。全国で信濃川、那珂川等、計13カ所で整備をしていたのだが、2年後に突然中止された。

 ただの建設省のOBにすぎないが、近藤徹という元キャリア官僚が「ダムの妨げになる」として止めさせた。それ以前は、250kmもの計画が計画対象であった。もし、これをやっていたならば破堤していなかった。那珂川も千曲川も越水はしているが、越水と破堤とは違う。越水での被害はたかだか床上浸水程度であって、家が壊されることはない。

 よく、「蓮舫が止めさせた。前原が八ッ場ダムを止めさせた」と言われるが、これは20年前のことである。もし、これを20年やっていたならば、今回、130カ所の被害のうち、かなりが救われていると私は思う。

30年前に加古川で試験的に導入されたアーマーレビー工法の堤防は無傷
〜日本で開発された低コストの技術を米国は活用するも国交省は認めない

2019111701.jpg 実は、兵庫県の加古川下流で試験的にやられている。看板を見れば、30年前に建設されていることがわかる。そして、H16年に「計画高水」を超えたが、堤防の被災は皆無で、補修工事の必要もなく無傷であった。けれども、国土交通省はその後は、一切やっていない。

Takashi-Okuma.jpg また、フロンティア堤防の事例としては、インプラント工法もある。これは、鉄の板を打ち込むもので、さらに、新潟大学の大熊孝教授はTRD工法も提唱されている。ソイルセメント(砂とセメントの混合物)を堤防の中に注入していくもので、TDR壁が破堤を妨げる壁となる。これはかなりコスト的に安く、米国においては導入されている。もともと日本で開発された技術なのだが国土交通省のキャリア官僚によって止めさせられた。

あえて壊れる堤防を作り続けている国土交通省の罪は問われない?

 ここからわかってくることは、堤防は破堤されるように作ってあるということである。国土交通省の基本方針とは上流にダム群を建設することによって、200年に1度の豪雨があっても、計画高水位以下に下げるというものである。この国土交通省の水位を下げるという理屈によれば、今後も、利根川では10ものダムが建設できることになる。

 本質的な問題とは、計画高水位に達すると破堤するような堤防を放置し続けることなのではないではないだろうか。ネトウヨはそれを批判すべきではないかだろうか。「住民の安全をおろそかにした民主党政権」と批判されているが、民主党が政権を担っていたのはわずか3年だけである。なぜ、それ以降も130も壊れるのか。これは、国土交通省の責任だとしてネトウヨは叩くべきはないだろうか。

 また、国土交通省は、「越流しても破堤しない堤防はスーパー堤防だけである」とネット上で情報を発信している。これが、公式見解である。

 事実、スーパー堤防は江戸川の河口で実施されていれる。これは堤防の高さを30倍にもするもので、家を一度立ち退いてもらい、再移住させるものである。このスーパー堤防では100m幅で50億円がかかるのだが、アーマーレビー工法ではこの100分の1の5000万円ですむ。また、スーパー堤防は水害ではいいとしても地震でも壊れるリスクがある。また、現実には、盛土の下にがれきも入れているという。となれば、強度も保てていない。そして、これほど膨大な泥をどこから持ってくるのか。山を崩すことになる。

 つまり、「スーパー堤防を潰した連坊がいけない」と言われているのだが、100分の1のコストでできる工法があるのである。別に私は民主党政権がすべて良かったとは思っていない。つまり、スーパー堤防のようなものではなく、アーマーレビー工法での堤防を作るべきであると提唱すべきであった。つまり、あの人たちも反省すべきことはある。統治能力がないし、政権をとる能力がなかったと思っている。

越流しても壊れない堤防が技術的に不可能とした土木学会

Tadashi-Yamada.jpg さて、このことに理論的根拠を与えたのが、2008年の日本土木学会である。この学者、「耐越水堤防整備の技術的な実現性検討委員会」の委員長、中央大学理工学部の山田正教授、岐阜大学の宇野尚雄名誉教授、岐阜大学の藤田祐一郎教授、名古屋大学大学院の辻本哲郎教授、京都大学の防災研究所の中川一教授、岡山大学大学院の西垣誠教授、群馬大学の清水義彦准教授が、耐越水堤防を止めるように勧告した。その理由は「現状では、計画高水位以下で求められる安全性と同等の安全性を有する構築物、すなわち、耐越水堤防とすることは、現状では技術的に困難である。その設計技術は現状では確立されていない」というものである。この見解ははたして正しいのであろうか。

 実は、見事な御用学者の文書である。正しいが間違っている。なぜか。例えば「同等の安全線」という基準を勝手に作っている。誰も、そんなものは求めてはいない。論理的に100%安全なものは作れない。とはいえ、この論理によって止めた。

 この技術委員長の山田正教授は、今回の水害でも「堤防が弱い」「堤防の幅を広くしろ」と言っている。それしか知恵がないのかと。つまり、反省の色がない。要するに、耐越水堤防を仕分けたのがこれら国土交通省の御用学者たちである。ネトウヨは彼らを叩くべきである。

 実は、私はもともと森林の保水機能を研究している。そこで「緑のダム」を提唱しているのが、「そんなものは幻だ」と山田正教授からは言われた。森林の保水機能を高めていくと水は保水できるし、水田もきちんと整備すればいいのだが、それもダメだと言っている。

ダムの費用対効果を高く見せるには被災した方が良い

 さて、国土交通省の官僚、宮本博司氏は、「計画高水までは遮水し、護岸ブロックで破堤しないように対策し、計画高水を越えると簡単に破堤するようにしておく」と述べている。なぜか。ダムの費用対効果を高く見せるためである。これこそ、チコちゃんでやってもらいたい(会場)。

 つまり、財務省が費用対効果が求めてくる。費用対効果が1を上回らないと公共事業をやってはダメだとなっている。そこで、費用が500億円だと効果が700億円以上、1.4倍程度はないとダメである。それには、破堤して700億円程度の被害が出てくれるといい。越流しただけであると被害は10億円ですんでしまう。したがって、キャリア官僚からすれば、破堤してくれないとむしろ困るのである。そうすれば、ダムの事業効果は1を超える。

 こういう恐ろしい理屈でキャリア官僚たちは動いている。宮本氏はその中にいる人物だから知っている。考えた当事者の一人だからわかっている。タイガーマスクとして虎の穴を裏切った伊達直人、ショッカーを裏切った仮面ライダーのようではないか。要するに、この理屈は財務省を説得するために作られたのである。

間抜けな県庁の役人は馬鹿正直だが霞ヶ関のキャリア官僚はそれほど愚かではない

 実際に、元建設省土木研究所の石崎勝義氏はこういう見解を述べられている。

「国土交通省が堤防を決壊しやすい状態のまま放置している理由は、国土交通省の予算が大きく『社会保障費に回せ』という圧力が高いからである。けれども、堤防が決壊すれば、それを跳ね返して予算を確保することができる。つまり、国土交通省の役人は今回のように決壊するのが都合がいいと思っている」

 実際、今回の惨事に便乗して、自民党のネットサポーターズ・クラブは、政権を安定化させることができ、国土交通省も大万歳である。まさに、ナオミ・クラインの言う「ショックドクトリン」である。新自由主義を導入するときには経済危機を起こしてパニックを起こす。そして、全く嘘なのだが、新自由主義へと行かせてしまう。こうして、災害を起こすたびに予算を獲得できる。

 いま長崎県では石木ダム建設で揺れている。長崎県の河川課長は10月30日につい本音で「災害は追い風」と言ってしまった。後で、陳謝していたが、国交交通省の官僚はもっとガードが高いからこのような愚かな発言は思っていたとしてもおくびにも出さない。

 2018年7月7日の西日本豪雨では、愛媛県肘川上流の鹿野川ダム、野村ダムが緊急放流した。西予市の野村ダムが夜中に放流。下流の大洲市の鹿野川ダムが朝の6時に緊急放流し、逃げ遅れた住民が8名死亡した。もし、ダムがなければ水位が高まり「もう逃げよう」と早めに逃げることになる。しかし、安心していたところでいきなりきた。これは、自然の流れではない。

 2015年には鬼怒川も破堤した。これを受けて国土交通省は何をやったか。堤防の裏の裏面にコンクリートを張り、危機管理型ハードとした。けれども、やはり土のままにしておいた。2018年7月7日の倉敷市真備町は長時間越流してバックウォーターで被害がでた。破堤した。結局、土が長時間露出されていればダメなのである。

マスコミとネトウヨの言説によって民主主義が実現されずにいる

 次に国土交通省のダム予算をみていただきたい。民主党政権時にこそカットされたが、安倍政権になってV字回復。いまはダムに年間で2400億円が投じられているが、これを使えば、年間500kmもの耐越流堤防を整備できる。これを作るのと、いったいどちらが住民の安全性を高めるのか。

 大学の授業で学生たちに聞いてみた。5000億円で八ツ場ダムを建設する。利根川中流では17cmほど水位が低下する。けれども、計画高水を越えてしまえれば破堤の可能性があり、ダムの治水容量を越える降雨では緊急放流するしかない。もうひとつは、5000億円で1000kmのふつうの堤防を耐越水堤防に強化する。水位は下がらないが、たとえ越水が発生しても破堤のリスクは低減される。

 後者の方が、安全度はかなり高まるのである。例えば、多摩川の下流7kmをスーパー堤防化する計画がある。これは3500億円かかる。この予算があれば700kmの堤防が耐越水堤防にできる。多摩川は全長138kmだから支流を含めてもお釣りがくる。

 実は、学生たちには授業で八ッ場ダムを批判していたのだが、その学生たちですら今回は「やはり八ツ場ダムが大事だ」と言っていた。それほどネットの力は強いし、八ッ場ダムが首都圏を救ったと思われている。誰もが蓮舫が悪いと思っている。私がこのようなことを言っても、圧倒的な自民党の情報発信の力に比べれば1000分の1で焼け石に水なのだが、それでも拡散していただけると嬉しい。

 本来の選択の判断をするのは、国民である。けれども、日本では、官僚と御用学者が判断している。そして、御用学者は本当に悪い。大学の業界を見ていて本当に絶望をする。

本来の治水は400年前の武田信玄の治水対策にあり

Shingen-Takeda.jpg ネットで「アーマーレビー」を検索しても石崎さんの個人のホームページくらいしか出てこない。国土交通省からは全部情報が消されている。かつては広がったが2002年に凍結してから出てこない。過去はなかったことにしてしまう。そこで、誰もがスーパー堤防しかないと思ってしまう。その情報操作は素晴らしい。今すぐ、過去のアーマーレビーを復活して早急に整備すべきである。

 そして、未来の治水は400年前の思想にあり、ということで、武田信玄の治水対策を紹介したい。

 いまの状況は、気候変動ではなく、クライメート・クライシスと呼ぶべきものである。水害が来れば緊急放流に至ることが多い。

 さて、新潟大学の大熊孝氏によれば、信玄堤は「霞堤」である。市街地を守るために釜無川で上流の水源地帯に水を集めさせ、逆八の字型で水を意図的に溢れさせる。そして、そこには、水害防備林があり、さらに、水害が起こりやすいところに居住する際には、そのリスクを知ったうえで住んで欲しいと諸役を免除していた。水に浸かるので保証を与えインセンティブを与えていた。この溢れさえることはよかった。河川で流れた泥で土壌が肥沃となり収量が増えたりするからである。つまり、いまの堤防では国土の安全は守れない。霞堤。越流させることがこれからは必要である。

質疑応答

会場 ダムが作られるには、利権もあると思うのだが。

関教授 別のパワーポイントの資料で八ッ場ダム利権の話をしたい。民主党政権時代に、共産党の塩川鉄也議員が関連企業への天下りを調べているのだが、2004〜2011年で、ダム関連の公共法人に (財)ダム水源地環境整備センター25人が天下りしている。(社)関東建設弘済会は25人。コンサルタント会社、地質コンサルタント等企業へは合計で79人が天下りしている。また、中之条元町長には765万円、群馬県選出の国会議員小渕優子には108万円、中曽根は604万円等が献金されている。

Tooru-Kondo.jpg 近藤徹氏は昭和34年に東大工学部土木工学科卒で、河川局長を経て建設技監と技術官僚のトップに立った人物だが、平成5年に退職している。その後、平成6年に天下ったのが環境整備センターの理事長で、平成8年には水資源開発公団の総裁。平成15年には独立行政法人の理事長。平成16年は東北電力の常任顧問。水力発電のダムの専門家として平成16年には(財)水資源協会理事長となっている。平成18年からは(社)河川協会の会長で、平成21〜22年には日本土木学会の会長になっている。土木学会はここまで腐っている。その学会で何かを言えば村八分にされる。土木学会では口がさけても言わない。まさに、皇帝である。ちなみ、耐越水堤防は利権にならない。ダムの方がこれから400年も整備できる。つまり、ダムができるのは利権の関係である。

ダムの寿命から撤去する時代に

会場 ダムの寿命はどれだけもつのか。

関教授 実は米国のダムは決壊の危機にある。2015年にサウスカロライナ水害で18の小規模ダムが決壊し19人が死亡し、2017年2月にはカリフォルニア州のオロビル・ダムが決壊し、放水路に穴が開いて20万人が緊急避難した。

 米国では2000基ものダムに決壊のリスクがあり、監視対象となっている。米国ではすでに撤去が始まっている。日本では熊本県の荒瀬ダムが実験として撤去されたが、米国ではかなり乱暴に撤去している。

 日本もダムが決壊したらとんでもない。人事ではない。緊急放流しなければ決壊する可能性が十分にある。

会場 愛媛県松山市では緊急放流して死者が出たが、今年も神奈川でもやるという。どうも傲慢である。事前放流が必要なのだろうが、取水権者がいるのでダメだといわれている。この取水権者というのは誰か。自治体か。

関教授 河川法52条では事前放流をしていいことになっているが、やった試しがない。国土交通省が大臣判断でやることはやっていいのだが、それは、これまでこのような緊急事態に直面したことがなかったからである。

会場 テレビのコメントでは下流の水利権者がいけないと言っていたが。

関教授 それはおそらく御用学者がそう言わしているのであろう。これからは、命を守るためにダムを空にしておくので、節水しておく時代になる。例えば、お風呂を我慢してということに納得するであろう。

森林があれば20%、6つのダム7%よりも保水できている

会場 先生が土木学会から批判されたという森林がダムになるという話を詳しく聞かせて欲しい。

関教授 私は森林が専門である。例えば、利根川上流の1947年の榛名湖の北側をこれは米軍が撮った写真だが完全に禿山である。これに対して、今の方がはるかに保水力がいい。このときにはカスリーン台風が襲来して、3000人が死んでいるの。さて、当時と比べれば森林が出来ているので、被害が減るはずなのだが、国土交通省は違わないと言っている。

 国土交通省は1998年に洪水をモデル化している。雨が降るときにどうなるかを試算してピッタリ合っていると言っている。この白いグラフは1950年代のデータから計算したものだという。そこで、私は裁判をしたので、計算をしてみたら嘘であった。1950年代の山のままであればこれだけの水が流れる。それに対していまは20%は下がっていると。それに対して、6つのダムでどれだけ水位を下げているのかというと7%ぐらいは下げている。森林は20%。産経新聞も7つのダムで1mと言っているのだが、㎝メートル単位では苦しいからであろう。

会場 樹種はどうであろうか。

関教授 針葉樹はダメである。杉檜に変えてきたが、ブナの森の方が保水力は高い。土壌の状態が違う。針葉樹では土がカチカチだが、ブナ、楢では落ち葉が美味しいため、土壌動物が繁殖し、ふかふかとなっている。針葉樹ではさほど水はたまらない。これを林学者が認めないのは、自分たちが悪かったことを認めないのであって卑怯である。

会場 どの程度、違うのか。

関教授 土壌の隙間が全然違う。針葉樹の葉は虫が全然食べない。

水田にも貯水効果がある

会場 水田の貯水効果はどれだけあるのだろうか。

関教授 今、新潟県では田んぼダムをやっている。畦畔に調整版を作って出ていく水を絞る。例えば、0.01㎥/時間しか出ないように狭くすると、水田に水が蓄えられる。新潟県では実際に田んぼダムを流域治水対策としてやっている。これを全部の水田でやるとどうなるか。例えば、八ッ場ダムではピーク流量のカットは平均で2.7%だが、これだけの山間地でも水田が流域に面積で3.5%もある。ここが平均80%の降雨流量をカットすると2.8%のピークをカットできる。つまり、水田が少ないところでも、ダムに匹敵する。そして、この工事費八ツ場ダムと比べて1億円もかからない。

会場 稲が水没しても駄目になるのではないか。

関教授 台風のシーズンの秋は稲穂が育っているし、畦畔までは30cm程度なので死なない。

会場 江戸川区のハザードマップを見ると被害が大きい。海に近いし高潮はどうか。

関教授 高潮は怖い。

会場 ショック・ドクトリンの話があったが、行政が作っているハザード・マップを本当に信じていいのであろうか。意図的に彼らはマップを作っているのではないか。例えば、高潮を想定してあるのだろうか。

関教授 荒川と江戸川でのスーパー堤防は30万人を移住させる100年事業だがハザード・マップでは高潮は想定していない。

会場 地下鉄はなぜ大丈夫だったのだろうか。

関教授 本当に水が来たら駄目であった。

会場 地下鉄のところに水を全部いれたら洪水がある程度防げるのであろうか。

関教授 地下鉄は量的にたいした空間ではないので、そこに浸水させてもたかがしれている。

会場 先ほどの先生のインプラントとアーマーの組み合わせた事例は諸外国ではあるのだろうか。それをしたらどのような効果があるのだろうか。

関教授 私が知る限りやった例はない。ただし、一緒にやったら本当に効果があると思う。

会場 スーパー堤防の予算はどう見たらいいのか。

関教授 都市の再整備もあり、ものすごい利権の巣窟なので全体像はなかなか掴めない。また、治水にかこつけた再開発を一番やりたいのではないか。

会場 先ほど、キャサリーン台風のときの写真で榛名山がでてきたが、なぜ禿山になったのだろうか。

関教授 昔は薪炭林として活用されたからである。石油がないときには山がエネルギー源だったからである。

会場 足尾銅山は鉱毒で禿げ山になったと聞いているが、今は元に戻ったのだろうか。

関教授 まだ完全には戻っていない。

会場 僕は埼玉県から来たが、武甲山も石灰採掘で荒れている。

会場 まことしやかな噂だが、武蔵小杉が被害を受けたのは堤防に反対したからだと聞いているがどうなのか。

関教授 真相は私にもわからない。反対運動をやっているプロ市民を叩けという動きがあると思う。

御用学者にならないには政府からマネーをもらわないことが大切

会場 先生は御用学者を批判されていたが、そうならないためにはどうしたらいいのだろうか。

関教授 文部科学省から金をもらわないことだ。だから、歴史の研究をしている。それであれば、図書館にいくだけでかなりのことができる。文系は救われます。工学部や農学部はバックに産業がついている。農学部は農薬メーカーがいるし、薬学部も厚生労働省とくっついている。比較的、産業界のバックが少ないのは理学部。工学部、農学部、医学部、薬学部は駄目です。その意味で、文系が御用学者になるのはとんでもないことだ。

台風は陰謀説ではなく地球が温暖化したため

会場 千葉からきた。台風15号で変なものを感じた。千葉はずっとなぎの状態であったのに夜中にいきなり雨風が来た。子どもの頃に体験していた台風とはまったく違う。雲を見ていてもケムトレイが蒔かれているのではないかと思うし、柏市には国の気象大学校がある。今回の台風は人工台風ではないだろうか。

関教授 単純に地球が温暖化したからです。ピンフォール効果がある。海水温度が2℃違えば、明らかに違う。つまり、今回のは気候変動です。

砂防ダムをどう考えるのか

会場 天竜川の中流出身だが、砂防ダムが大量の中小河川にある。これはどう考えるか。

関教授 砂防ダムでせき止められ砂が下流に行かなくなるので、国土が狭くなる。河床に砂が溜まると水が流れる量が減る。土石流を止める効果はありますが、国土が狭くなる。つまり、プラスマイナスがある。

会場 美和ダム(長野県伊那市にあるダム)はほとんど埋まっている。

関教授 流すものは流す。さらに掘削はしたほうがいいですね。ダムを国が壊して土砂をのける。そういうことに金をつけたいと思います。

編集後記

 種子法廃止、種苗法改正、ゲノム編集、消費税値上げとあまりにも時代の動きが早すぎてついていけないのだが、個人的に少しでもフォローしたいと思っている。で、昨日は雑司ケ谷で関教授の話を聞いた。日消連のゲノム編集の講演もあるのだけれども、同じ時間には、第2回「種子法の廃止と遺伝子組み換え・ゲノム編集について考える」で科学ジャーナリスト、天笠啓祐氏のゲノム編集のレクチャーがあり、これはこれで大事なのだけれども、関教授の講演の方を優先した。千曲川の決壊を間近に目にしたものとしては、こちらの方が身に迫る。そして、大きく見れば、根は同じなのだと持っている。

 草の実アカデミーという団体は知らなかったし、初参加でもあったのだが、関教授は上田市ご出身ということもあって、長野県にも関心を抱いておられた。そこで、懇親会にもずうずうしく参加させていただき、上田出身の幕末の偉人、赤松小三郎や現在執筆中の新刊のお話等、なかなか他では聞けないエピソードもお聞かせいただいてしまった。

 もちろん、現状は厳しい。そして、一級河川は国の所管である。とはいえ、二級河川都道府県の管理下なのだと言う。そして、関教授によれば、長野県の阿倍守一知事は全国的にもみても最も健全な立派な知事であるという。そこで、千曲川の決壊という惨事を経験した長野県の県民から声をあげ、県が中心となって二級河川で「耐越流工事」を行うことから、県民の命を救うことを始めてくれないかと逆に示唆をいただいてしまった。確かに、コストも安い。これこそが国土強靭化であろう。

「ただ、その際に鍵となるのが信濃毎日新聞です。信濃毎日新聞ですら、今回の惨事は防げなかったと書いてしまっている。信毎が私が今日話したようなことをきちんと伝えてくれれば県民の意識もずいぶんと変わるはずなのです」

 信濃毎日新聞というのは長野県のローカル新聞である。上田高校ご出身の関教授は、信濃毎日新聞に目を通されていた。その意味で、ネトウヨに負けることなく、正しい情報を発信し、知的劣化を防ぐことの大切さを改めて強調された。

 なお、上記の議事録は会場で私がパソコンで叩いたものである。主催者の草の実アカデミーがさっそく動画をアップしている。関心をいだかれた方は、以下のサイトから講演と質疑応答を見ることができる。是非、ご確認いただきたい。

「堤防決壊の真の犯人はだれか」大災害の背景を考える~基調講演の動画
「スーパー堤防を仕分けた蓮舫が悪い!」はデマ!スーパー堤防への期待は、惨事便乗型の利権獲得戦略〜質疑応答の動画

2019年11月17日(投稿)
【画像】
八ッ場ダムの画像はダムを賞賛するこのサイトより
千曲川が決壊した長野穂保地区の写真はこのサイトより
関良基教授の画像はこのサイトより
嶋津暉之氏の画像はこのサイトより
石崎勝義元長崎大学教授及びダム決壊のイメージ画像は、東京新聞の記事のサイトより
山田正教授の画像はこのサイトより
大熊孝新潟大学名誉教授の画像はこのサイトより
近藤徹氏の画像はこのサイトより
武田信玄の画像はこのサイトより
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2019年11月10日

グローバルからローカルへ〜日本における大転換への道筋

2019年11月10日
明治学院大学戸塚キャンパス

種子法が廃止されても各都道府県が条例を作ることで抵抗

Masahiko-Yamada.jpg山田正彦 種子法廃止で、コシヒカリとかあたりまえのようにあった伝統的な米が食べることができなくなる恐れがある。三井化学の「みつひかり」というF1米や豊田通商の「しきゆたか」等が開発されているが、ゲノム編集でのコメの種子がいよいよ出回るようになってきた。伝統的な米、麦、ダイズは、国が管理して都道府県に作ることを義務付けしてきた。県が指定した圃場で発芽率90%とか厳しい審査で安価で農家に提供されてきたのだが、そのことを取り止めた。「民間が作ったコメとかダイズとか麦を食べろ」というのが政府の説明である。

 けれども、この2年間で地方から各都道府県で種子法に代わる地方の法律、条例ができている。すでに北海道、九州等26と道府県で年内にできる。過半数の同県が種子条例を作ることになった。だから、従来どおり昔ながらのコメ、ムギ、ダイズを食べることができる。けれども、なぜ、こうしたことができたのかというと、まさに地方の田舎の市民たちが「なんとか種子法にかわる条例を作って欲しい」と願って動き出したからだ。各市町村で一人一人の市民の皆さんが地方の町議会、市議会に「種子条例を作ってほしい」という意見書を出した。そして、地方自治法では意見書が出されるとそれを審議、採決しなければいけない。その過程で議員さんたちも勉強する。そして、「おかしい」としてどんどん声をあげていった。例えば、新潟では柏崎市があげていったので県が種子条例を作った。やればできるということを示してくれた。

種苗法改正の論理の矛盾~外国に流出と言いながら農業競争力支援法で流出を推進

 けれども、いま、大変なことが起ころうとしていることを聞いてほしい。種子法ではなく「種苗法」なのだが、自家増殖禁止に向けて、今年の5月から5回も検討会が開かれている。種苗法では種子は自由に自家採種してどこに販売してもよかったのだが、「それを一律に禁止する」という種苗法の改定案を次の通常国会で出す。このことについて、9月26日の検討会がなされた。そして、12月15日に第6回の検討会があって終わる。

 横田農場というコメの専業農家がいる。50haの農業生産法人だが、11種類のコメを7t自家採種している。全部購入するとなると500万円がかかりという。そして、これがコシヒカリとか公共の種子がなくなると、民間の例えば、「みつひかり」のF1はその10倍する。となると、日本のコメ農家は5000万円のタネ代を支払わなければならない。モンサント等多国籍企業は日本の野菜の種子の90%を抑えているのだが、コメ、ムギ、ダイズもそうなってしまう。多国籍企業にタネを支配され、そういったものを食べざるをえなくなっていく。なんとかして、これを阻止しなければならない。

 この前の農水省の説明はシャインマスカット等の日本の育種知見が海外にでていくのを防ぐために禁止という法律が必要になったと言っている。けれども、その一方で、種子法廃止と同時に農業競争力強化支援法の8条4項で日本の独立行政法人、農研機構。農水省が人件費を入れて2000億円もかけて運営しているのだが、この頭脳が持つ育種知見に加え、各都道府県の優良な育種知見も民間に出せとういう法律を皆さんが知らないところで通している。

 この前の検討委員会では、私たちの税金で運営される農研機構の知見が民間に行ったときにどうなるかの説明があった。また、もうひとつ大事な説明は、裁判になったときだえる。農水省は「伝統的な固定種は大丈夫です。登録されたものだけが自家採種禁止になります」と言って国民を安心させているのだが、タネは生き物で変わっていく。土地によって気候によって変わっていく。だから、今の種苗法では登録された種子とは区別ができない種子も原則自由である。すでに自家採種が禁止されたキノコは6件の裁判がなされている。モンサントの裁判は有名だが、この自家採種禁止の法案も地方からなんとか変えられないか。自分たちで自家採種を守る条例をできないか。種子法がそうであったように、今年から来年にかけて地方から変えていく。種子法の撤回法案も自民党も審議している。地方が変われば中央も変わる。

植草一秀 誰もが笑顔で生きている政治を実現したいと思っている。それをガーベラ革命と言っている。実は、愛は利他である。鳩山氏も友愛を提唱されている。いま、一番欠けているのは、他者に対する愛である。サティシュ・クマールが寄せているメッセージは、愛の重要性である。地球を私物化して破壊している。それが気候変動であり、貧困、飢餓、孤独にして人々を不幸せにしている。この社会を変えていかなければならない。そして、我々が提言のうち、れいわ新撰組の8つの公約のうち7つはそれを取り入れてくれたものになっている。具体的には消費税の減税や最低賃金1500円である。

 さて、社会を変えるには三ステップがある。まず、私たちが変わること。二つ目は周りにいる人を変える。変わってもらう。そのために情報を伝えていく。それによって政治全体を変えることだ。

 これまで、社会運動と政治運動とは関係していなかったが、新しい考え方を社会に埋め込むと同時に、政治のプロセスも入れなければいけない。なぜか。世間と異なるコミュニティを作り、閉じ籠ってそこの中で生活を送ることは可能だが、世界全体、地球全体は変えられない。つまり、三つ目のプロセスが大事である。

 パトリシア・ミゲル氏によれば、メキシコでは「トセパン・モデル」、つまり、森を守ることに変わっている。イタリアでは5つ星運動が第一政党になって政権を掌握した。ヘレナさんと山田正彦さんは現地でお会いしたという。イタリアでも政治運動が始まっている。それを社会全体にどう広げていくかが今日は聞ければいいと思っている。

グローバル資本がゲノムすらオーガニックと言い始めている

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堤未果 「幸せの経済フォーラム」には多くの海外からのゲストが来ている。昨夜、色々な作戦会議をした。それぞれのゲストの活動地域において困っている共通課題は何か。各国では運動があるが、それぞれが小さくバラバラになっている。それが、もっとコラボレートすれば数の力ができる。大きな圧力となっていくのにはどうするのか。例えば、経済や政治の話はなかなかわかってもらえない。その一方で、ウォール街の視点から見ると、グローバル企業がいま投資商品として力を入れているのは、食、水道、情報である。社会的な共通資本をダイナミックに奪いに来ている。先ほど種子の話を山田正彦さんがしてくれたのだが、種子法やGMOに誰もがびっくりしている間に、ゲノム編集まで入って来ている。

 GMOは別の遺伝子を導入することでいじくるものだが、これに対して、ゲノム編集は「編集」という言葉を用いて、より正確だと言われているが、実はとても危ない。どのような突然変異が起きるのかが未知数である。そして、これを進めている米国とイギリスは、「予防原則」よりも「イノベーション」を重視するという、それも数パーセントの人たちの論理で進めている。日本、イギリス、米国は足並みを揃えていて、「ゲノム編集」は遺伝子組み換えよりも危ない。なぜか。外から遺伝子を入れていないので、規制する必要がないとの判断を厚労省がしてしまい、さらに、「オーガニックのカテゴリーにもゲノム編集を入れてしまえ」という動きもある。いま、世界中がオーガニックを選ぶことが一番効率が良く確実に安心ができている中で、オーガニックの中にゲノムを入れられたら出口がなくなってしまう。消費者の食を選ぶ選択肢がほとんどない。

地方議員を教育することが大切

 その点で、山田先生が言われた自治体の条例は非常に効果的である。パブリックコメントもできる。もちろん、よほどの数がないと、パブリックコメントは、「市民の意見をちゃんと聞きました」というアリバイ作りになってしまうので、まずは地方議員に意見を言う。そして、教育をして、一人一人の地方議員に「これは、危ない」と実感してもらう。そうしたこともできそうな議員すらいなければ自分が立候補する。

 そして、いま、女性の地方議員がとてもパワフルである。女性には、女性の有権者を巻き込む力がある。さらに、野党であって女性で、かつ、若ければ、だいたい通ってしまうという現象がある。こうしたことで、危機感がない議員さんにはやめてもらう。一方、女性議員であっても、長年経つと「おじさん化」するので、若い女性がベストである。また、女性はよく喋る。男性が1日に1000ワードしか話さないのに、女性は3000ワード話すと言われる。そして、グローバルにもパワフルで横のつながりを作っていく。

行政に大量のファックスを送りつけ事務を麻痺させる

 実は水道の民営化の問題も、女性がコネクトしやすい。今、私は各地で民営化の講演をしているのだが、ほとんど誰も知らない。水道民営化の急先鋒は、宮城県である。元自衛隊の知事が、ショック・ドクトリンのやり方を使って、東日本大震災の後、海を使う権利をイケイケどんどんで外資に売り渡した。水道の民営化もほとんどの人がそれを知らなかった。そこで、私が話すと会場にいたほとんどの人が実感を持ってくれた。そして、その場で何をしたのかというと、政府のホームページにスマホから意見を書いてもらった。500人は書いてもらった。そのおかげで、行政のサーバーがパンクした。これも一つのやり方である。自治体であるとそれでかなりインパクトがある。

 自治体の事務所は小さいので大量の意見が来ると麻痺する。実は、メールで送っても受信トレイが膨らむだけであまり効果がない。そこで、スマホよりもさらにファックスの方がインパクトがある。行政は遅れているのでまだファックスを使っているところが多い。そうしたところで、ファックスの紙が延々と流れて来ると物理的に仕事にならない。その意味でアナログに戻るのがパワフルで効果的である。

刺激的な情報しかメディアに流れないという問題

 三つ目がメディア。実は、これは気をつけなければいけない。SNSが到来した時に、世界の果ての少数民族の声すらも大国のところにまで届く。瞬時で生かせる民主主義のツールとして歓迎されたのだが、実は、企業もSNSは所有しているので悪用もできる。

 また、同じライフスタイルの人たちが同調して集まりやすいのだが、大きなテーマを扱うときに難しい。経済や医療や税金等の大きなテーマは、保守派とリベラル派との間にうまく橋をかけないと大きな運動になりにくい。そして、米国ではFBに政府が介入している。ニュースの順番もFBが決めている。それを見ていると、自分が見たいニュースだけが上位に出て来てしまう。そこで、気をつけなければいけない。

 また、いま、メディアも買収が進んでいる。フジテレビはすでに29%は外資が持っている。だから、ワイドショーの内容も偏ってきている。私はジャーナリストなので、スピードアップするニュース・ソースは危ないと思っている。というのは、考える時間がない中で、次から次へとニュースが来る。すると、本当のジャーナリストが取材する時間がなくなる。なぜか。人間のニュースをみる頻度はほとんど変わらない。

 で、グルーグルやヤフーは頻繁にニュースを出しているが、センセーショナルな内容でないと上位にいけない。そこで、ゆっくり、じっくりと地味な記事を出すことがジャーナリストの使命なのだが、それが、できなくなって来る。この問題は、一緒にディスカッションいていけばいいと思っている。

問題はグローバル化にあるのでありローカル化で乗り越えられる

植草一秀 昨日の会議で、「世の中を変えるためにはビックピクチャー」ということをヘレナ・ホッジさんは言われていたが、次にお願いしたい。

Helena-Norberg-Hodge.jpgヘレナ・ノーバーグ=ホッジ 日本に来るのが少し遅すぎたと思っている。そして、先ほどの話を聞いて、日本でも考え方が変わりつつあると感じている。それは、グローバル化らローカル化へのシフトを理解しようとしている動きである。日本の種子の問題は本当に残念なことだと思うし、ソーシャル・メディアのインパクトの話も聞いている。

 さて、いま、世界では気候変動、鬱、自殺願望、原理主義、怒り、差別がどこでも起きている。こうした世界の潮流は同じである。さらに、働くだけの意味がある仕事がなく、家の値段も高くなっているという問題もある。しかし、こうした問題は実はすべてつながっている。その根にグローバルな経済システムがあることが理解できれば、それをしっかりと認識すれば危機を解決できる。つまり、種子、貧困、気候といった事象をバラバラに見るのではなく、つながりを見ることが大切である。昨日、ウェン教授が言っていたように、これは経済システムの問題なである。

 もちろん、グローバルな経済の全体の詳細を知る必要はない。けれども、大きな目で見ることが大事である。こういうことを言うとあまりにもシンプルで一般的だと思われるかもしれない。けれども、問題とはグローバル化の問題なのであって、どの文化であれ、それが理解できれば解決策は意外にシンプルである。例えば、エネルギー消費やパッケージを減らすことができるし、それによって二酸化炭素の排出量を軽減することができる。不足感ではなく足るを知れば、経済的な安定感も確立される。同時に生産性も高まる。生物多様性も農業でも自然環境も豊かになっていく。そして、コミュニティで人と人とのつながりを高める。そして、魂の健全さを高めていく。ローカルなレベルで民主的なパワーを高めていく。

 このメリットは論理的ではない。実際に、世界中で何百もの人がローカル経済を変えることで具体的なメリットを高めている。

具体的に情報を伝えて人を変えていく

 「ビックピクチャー・アクティビズム」とは、自分や他の人に対して、きちんと情報を伝えて、ローカル化することで経済的な問題が解決できると知らせることである。そして、地域内には多くのオルタナティブがある。ある側面で動いているものをつなげることができれば、例えば、ローカルなフードムーブメントが出て来る。それが重要である。パーマカルチャー、エコビレッジ、スローフード、エディブルスクールヤード、CSA、バイオダイナミックファーミング、ファームショップ等たくさんがある。

 そして、大局を掴んで、活動するには、何をしているのかをわかりやすくする必要がある。欲望があるから仕方がない、人口が多いからダメだとよく言われる。あるいは、もう人類は絶滅するのだからやっても遅すぎるという考え方もある。けれども、まずは、気候変動で絶滅するという考え方を脇に置いて、どうやったら自分や子供を健康に、幸せにできるから考えることもできる。世界では成功事例が出ている。マイケル・シューマンのような経済の専門家もいる。さらに効果的な地域経済を作っていくことが大事である。

真実の情報を感性から探し求める

 さて、大企業の力で知識や情報がコントロールされて真実が手に入りにくいと言う問題がある。これにはどうするか。まず、メインの情報がどうなっているのかを常に考えて、小さくても本物の情報が得られるようにしたい。つまり、ビックシステムで見たとき、エコシステム、健全さ、心理について、まず一引いて大局で見て欲しい。そして、深いところで「これが本当だ」と感じられることを積極的に探すこともビックピクチャー・アクティビズムでもある。自然と共にいればもっと自然になれると思う。

現状を変えるにはどうするか

植草一秀 残りの時間が15分しかなくなった。多国籍企業が、メディアと政治を支配し、制度や法律を変えることで人々が洗脳されている。これを乗り越えるのが、ビックピクチャー・アクティビズムであると言う。そして、流される情報に騙されずに行動することが大事である。それでは、どうしたら現状が変えられるのか。

今治市の条例のように地方から抵抗する

山田正彦 堤さんからゲノムの話があったが、2週間前の9月30日にゲノム編集のものが果たして有機かどうかの検討会が開かれた。高オイレン酸ダイズが非GMOとして店に並ぶ日も近い。それに対して、私たちはどういう戦いができるのか。四国の今治市には「食と農のまちづくり条例」がある。これを見ると半年以下の懲役。50万円以下の罰金とされている。だから、ゲノム編集も遺伝子組み換えであるとして、このように規制する条例を私たちの住んでいる街で作っていく。署名運動や法律を作ることでそうしたことができる。地方から私たちの生活を守ることができる。私たちの戦いは必ず勝つ。頑張りましょう(拍手)。

住民の声があれば自治体は変わる

堤未果 山田さんが言っていることは本当にできると思う。水道法の改正による民営化もほとんどの人が知らず、メディアでも忖度している人たちがネットでかなり大量のデマ情報を書いている。「山田は信じられない」と言う記事もある。けれども、だいたい特定の個人の名前をあげて批判している記事は危ない。そして、市議会議員、町議会議員にかなり市民から電話がいっている。そこで、水道民営化を懸念する自治体がかなり増えている。例えば、神戸市、青森、秋田だ。その一方で、大阪、名古屋、奈良、宮城は水道民営化をやろうとしている。私が驚いたのは、最初に民営化したのが浜松だったのだが、水道民営化を凍結したことだ。イケイケどんどんだと思っていたら、静岡では凍結された。理由は、あまりにも市民が騒いだからだ。選挙寸前であると撤回せざるを得ない。と言うのは、選挙直前は敏感になるからだ。当初は安倍政権側と思われていた首長も変わってしまう。

子どもの保育園を有機化して健康を実現せよ

 そして、私がローカル政府ができることで応援して見たいのは、公共サービスがどんどんカットされていることだ。実は、カットされているのは投資商品でもある。それが、民営化されるとどうなるか。利益は民間が得て、何かあった時にだけ自治体が責任を持つことになる。つまり、ローリスク、ハイリターンのものなので、民間すれば美味しい。そこで、保育園がいま公共が危うくなっている。予算がカットされて栄養士も入れられないとなっていく。けれども、そこで、それを逆手にとって保育園の給食を有機にできないか。するとどうなるか。生産者からすれば、有機農産物が大口で民間業者に買ってもらえる。さらに、行政は自分で赤字が出せないのだが、子ども達の精神状態と健康状態が良くなることでマクロで見ると黒字になっていく。

 実は、水面下で草の根でこうした動きは進んでいるのだが、実はかなり広まっている。さらに、公立保育園は規模が小さいのでかなりできる。それで地域経済の活性化になる。

 給食を有機にすれば家庭が変わる。これを広げていく。子ども達が有機に変わると実際に、味が濃すぎると普段の家庭の添加物が入った食事が食べられなくなっていく。そこで、お母さんのネットワークで家庭の食事も変わっていく。つまり、何かをやるには「食」の入り口がいい。2020年はおそらく「食」がテーマになるため、そことリンクする。するとまず保育園が目玉となる。

老人ホームを有機にせよ

 また、地方は医療費も税収が少ないから、国が出さなくなって「自分でやれ」と言われている。高齢化していく中で、次にターゲットとなるのが老人ホームである。有機化は介護施設でもできる。

 金を削られた時に何をするのか。最初にするのは食の質を落とすことだ。数年前に中国の冷凍業者が問題になったことがある。汚染米もあった。では、それはどこに普及していたのか。調べたところ、老人ホームであった。つまり、補助金を切られるとしわ寄せは、そこにいく。

 悪い輸入品が増えることはウォール街的からすればいいのだが、ローカルな地産地消ができるとどうなるか。「公共」が変わると「中間共同体」ができる。ゆっくりと考えて、違う価値観を持つ物理的な空間ができる。パブリックなものと地産地消。地域の共同体をコラボさせることが静かに進んでいけば、うまく成功している。それは、大きなメディアが取り上げないが、地方政府を巻き込む最大のメリットは、仕組みを変えることとお金がもらえるようになることだ。

 こうして地域社会で具体的なメリットが見えてくれば、誰もが地方選挙にいくようになり、選挙民が地方議員と話すようになれば、有権者の意識が高まっていく。誰もが国政選挙は「どうせ変わらないだろう」と諦めているが、地方選挙から変わる。これは海外で起きているムーブメントとも橋をかけられるので一気に変わる可能性がある。

山田正彦 韓国に行ったら韓国は有機の給食が無償だった。それも、地方自治体が条例でやっている。日本もそれができると思っている。アメリカにも行ったが、お母さんが子どもや孫のためにオーガニックを選んで、それがスーパーにあふれている。5年前にはカリフォルニアでもどこで有機を買ったらいいかのわからなかったのにである。そのアメリカを変えたゼンさんが12月2日に来日する。東京の憲政記念会館で話をしてもらうので是非来てください。

植草一秀 女性と子供がムーブメントの鍵を握ると。実は、自公に入れているのは25%である。それをうまく政治に生かすことが必要である。そして、ローカルを横につなげる「インターローカリズム」も大事になってくるかと思っている。最後に、ヘレナさんから一言。

ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ ローカリズムとナショナリズムも違う。ローカルの地元の有機が大きい。食を中心に据えていくことが大事である。

【画像】
山田正彦さんの画像はこのサイトより
堤美果さんの画像はこのサイトより
ヘレナ・ノーバーグ=ホッジさんの画像はこのサイトより

編集後記

201911001S.png ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ、山田正彦、堤美果。この3人の対談がなされるというので、戸塚にある明治学院大学の横浜キャンパスに聴講に行ってきた。正門から講演会場に向かうキャンパス内の谷戸をまたぐ「遠望橋」はその名のとおり眺望がよく、秋の晴天に富士が白峰を輝かせていた。

 さて、会場でのビデオ撮影はできないとのことで、パソコンに叩いたメモを元に作ったものである。だから、正確さを欠いているところがあることは十分にご理解いただきたい。そのうえで、改めて感じたのが堤美果氏の切れ味だ。

 まさに、メディア・リテラシーの部分で日々戦争状態にあることがよくわかる。そして、浜松市では水道の民営化を延期に持ち込んだという。素晴らしい。そして、グローバル化に対抗するための具体的な手段もいい。とはいえ、学校給食、公共調達による地域経済再生、ゲノム編集、種苗法改正、水道民営化とまさに、拙ブログが追ってきたテーマがそのままズバリというのも意外だった。

 あえて、主催者側に苦言をひとつつけるとすれば、このセッションの長さが1.5時間と短すぎたことであろう。スタンド・アローンでも3時間はできる人たちばかりだ。午前中に1時間ずつの講演。それを受けての3時間たっぷりのパネルディスカッション。それくらい聞いてみたい内容であった。

posted by José Mujica at 21:00| Comment(0) | 講演・学習会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする