2018年04月30日

グリホサートとGMOはなぜ危険なのか?

要旨

 GMO作物の安全性を確証する査読学術論文はない。しかし、有害な副作用を含めてGMO作物の危険性を示す査読学術論文と臨床事例はある。また、疫学的なパターンからは、グリホサートの使用量が増加し、食品中の遺伝子組み換えタンパク質が増加ししたことと相まって、30以上の人間の病気が増えていることが示されている。

 グリホサートはまさに除草剤ではない。それは、もともとはミネラルのキレート化剤として特許権を獲得した。グリホサートは栄養分を固定化し、身体で利用できなくする。また、腸内細菌を損なう強力な抗生物質としても特許権が得られている。環境保護庁は最近、食品中のグリホサート量を二倍規制緩和した。ダイズ油では、いま、健康に影響を及ぼす規制値の400倍も含むことが許可されている。

 ダン・ヒューバー博士は、おそらく世界の主要なGMOの専門家である。多くの賞を受賞した国際的にも認められた科学者で、過去35年、パデュー大学の植物病理学の教授であった。

 微生物の生態学、耕起的・生物学的防除、宿主-寄生虫の関係性の生理学をとりわけ重視し、その農業研究は、疫学や土壌伝播性の植物病原体の防除に重点がおかれている。

 過去数十年にわたる研究は、遺伝子組み換え生物(GMO)や遺伝子工学食品(GE)、そして、農業一般におけるラウンドアップの使用に対して率直に述べて来た。彼は、本当に、遺伝子組み換え食品の危険性を訴えるGMO運動での最高の科学者の1人である。

「私は、自分のほんのわずかな研究、そして、懸念を表明している数多くのそれ以外の科学者たちの研究について話す機会に感謝します。というのは、本当にここで対処することは多くの議論やプロセスで機会を逸している食べ物と健康の安全性の問題だからです」と名誉教授は語る。

GMOについて知る必要がある3ポイント

 遺伝子組み換え食品に関する懸念には基本的に多くの混乱がある。まず、多くの人たちは、遺伝子組み換え食品と従来の食品との間には本質的な違いがなく、こうした懸念はまさにすべて誇大妄想的な恐れであると考えさせられている。しかし、ダン・ヒューバー名誉教授によれば、GMOに関して理解する必要がある最重要ポイントは以下の3の事実である。

1. メディアやいわゆる「専門家」たちの宣言にもかかわらず、GMO作物が安全であると確証している査読学術論文はない。ヒューバー博士によれば、遺伝子組換えタンパク質(すなわち、遺伝子組み換え植物によって生産される異種たんぱく質)や遺伝子組み換え技術のプロセスで大量消費されている化学資材が安全であることをこれまでただの誰一人として確認できていない。しかし、有害な副作用を含めて、GMO作物の危険性を示す査読学術論文や臨床事例はある。

「私たちのグループは、農務省のトップの官僚たちと会見しました。彼らは、すべての決定の基礎は査読科学論文を根拠としていると保証しました。そこで、そのどれかを共有したいと依頼すると官僚たちは何ひとつとして示せなかったのです」

2. グリホサートの使用と食品に含まれる遺伝子組み換えタンパク質の増加と30以上もの有病率の増加には相関性があることを疫学的パターンは示す。

3. 遺伝子組み換え食品とグリホサートを大量に散布される慣行作物の栄養成分は有機農産物よりも乏しい。そして、アレルギーを引き起こすタンパク質に加え、健康に有害と記載されるかなりの農薬が含まれている。

グリホサートに関してほとんど知られていない事実

 こうした作物が除草剤耐性を持つように遺伝子組換えされていることを抜きにして遺伝子組み換えに本当に論じることはできない。すべての遺伝子組み換え作物の約85%は、除草剤耐性、とりわけ、非常に高濃度のグリホサートに耐性があるように設計されている。これらが、いわゆる「ラウンドアップ・レディ作物」である。

 グリホサートが「まさに」除草剤でないことを理解することが重要である。ヒューバー名誉教授が説明するように、グリホサートはミネラルのキレート化剤としてまずその特許権を獲得した。グリホサートは栄養分を固定化するため、生理的に利用できなくしてしまう。

「植物にミネラル分が含まれていても、それがグリホサートによってキレート化されていれば、生理的に利用することはできませんから、まさに砂利を食べることになります」とヒューバー名誉教授は言う。

 体に不可欠の栄養分やミネラル分が引き出せない食べものをずっと食べ続けていれば、当然のことながら健康に影響が生じるに違いない。例えば、ミネラル分の不足は、発育やメンタルの健康問題につながる。そのうえ、グリホサートは、非常に多くの有益な生物に対する非常に効果的な抗生物質としても特許権を得ている。残念なことに、ありとあらゆる抗生物質と同じく、グリホサートも非常に重要な有益な土壌細菌や人間の腸内細菌を殺す。

「乳酸菌、ビフィズス菌、エンテロコッカス・フェカーリス菌は、食べ物に含まれているミネラル分を利用できるようにしたり、生きるために必要なビタミン類の多くを産み出すことで私たちを健康にしてくれている生物です。また、クロストリジウム菌、サルモネラ属、大腸菌が体内で繁殖することを防いでいる自然な生物的な防衛システムでもあるのです。こうした善玉菌が取り除かれれば、その空隙を悪玉菌が満たします。というのは、自然界には少しの空き場所がないからです。自閉症であれ、リーキ・ガットであれ、偽膜性大腸炎による下痢であれ、グルテン過敏症であれ、またはそれ以外の問題であれ、こうした腸と関連するあらゆる問題が起こります。こうした病気はいずれも、あなたを健康にしてくれている腸内ミクロフローラが破壊された表れなのです」

 グリホサートは、スタウファー・ケミカル社によって1964年にまずキレート化剤として特許権が獲得された。そして、1974年にはモンサントによって除草剤として特許が獲得され導入される。そして、1996年にはラウンドアップ・レディ作物が市場に登場する。

 作物にダメージを与えることなく何度も散布できることから、それ以降、ラウンドアップの使用量は急増する。この問題がより深刻化し、いまでは非GMO作物を枯らせるためにもグリホサートは使用されている。作物が熟する収穫時期の直前に散布されるのである。

「GMO作物の多くで、グリホサートの使用量は5倍も増えています。ラウンドアップ・レディへの耐性雑草によって、その率が指数関数的に高まっているのを目にします」と名誉教授は言う。

グリホサートの基準値の規制緩和

 そして、ご存知だろうか。米国環境保護局は、まさに食品のグリホサートの許可基準値を緩和している。健康に対するリスクがよくわかっているにもかかわらず、許可基準の緩和を求めるアグリビジネスやバイテク企業からの依頼に応じて、米国環境保護局は、この悪質な毒物の食品規制基準を繰り返し緩和しているのである。

「『食品に含まれるグリホサート量を増やさなければならない』。そう企業から言われるためにこれが『安全な製品である』としているのです。それは科学に基づいてはおらず、どれだけの化学物質が実際に私たちの食べ物に含まれているのかに基づくのです!」とヒューバー名誉教授は言う。

Monika-Krueger.jpg 2013年5月1日、環境保護庁はグリホサートの食品許可基準を進んで倍にした。ダイズ油では、いま、40ppmのグリホサートが含まれるかもしれない。その一方でライプツィヒ大学のモーニカ・クルーガー(1947年〜)教授の研究によれば、1 ppmの10分の1で、乳酸菌、ビフィズス菌、エンテロコッカス・フェカーリス菌を殺すのに十分なことが示されている!。つまり、いま、ダイズ油は健康に影響を及ぼす既知の限界の400倍をも含むことが許可されているのである。

GMOは慣行作物と共存できるのか?

 2013年9月20日、パブリック・コメントを求める官報でトム・ビルサック(1950年〜)農務長官は、米国における農業共存をいかにして強化するかとの文章を農務省が直ちに発表すると発表した。この文書の執筆時点では農務省による通達はまだ公表されていないが、ここで最新の官報の通達を検索できる(1)

TomVilsack.jpg なお、マスコミからのリリースによれば、ヴィルサック農務長官は農務省が遺伝子組み換えだけでなく、伝統農業や有機農業等、すべての農業を支えると述べているが、農務省がバイテク企業からの数百万のドルのロビー活動によって、トウモロコシやダイズ等のジャンクフードに対しては助成金を支給する一方で、未殺菌牛乳や在来豚、ほとんどの小規模農家を絶滅させてきたのである。このことから、農務省が支えている唯一の農業は化学農業であることがわかる。

 GMOが慣行農産物や有機農産物と共存できるかとれまでに適切であるかと思うかどうか尋ねられるとき、ヒューバー博士は答える。

「我々は、これらの遺伝子をどのようにして組み込むのかを知っています。我々は、彼らを追い出す方法を知りません」と、彼は言います。

「我々には遺伝子のそのでたらめな性質のため、現在のテクノロジーでの共存について、私は少しの機会もみません。ラウンドアップ・レディのアルファルファのように、花粉によって広まる遺伝子をお持ちであれば、あなたが育てることになるあらゆるアルファルファにミツバチや風がその特定の花粉を移すことは時間の問題です。あなたがその中でその遺伝子の構成要素を見ることになるという非常に高い可能性があります。」

スターリンクの事例―GMOは自然な植物と『共存』できない

 ヒューバー名誉によれば、遺伝子組み換えのプロセスで行っていることに関する知識は非常に限られている。一般大衆が信じ込んでいることに反して、いまもそのプロセスで何をしているのかを理解し始めている段階にすぎない。

「それが、育種プログラムであるよりも、ウイルス感染のようなものであることを私たちは知っています。言い換えれば、遺伝子をそこに入れているのです。ですが、植物がそれを必要とするときにだけ機能するようになっている。あるいは、必要な時に制御下に置かれている。このように遺伝子のすべてのメカニズムを制御したりコントロールしているわけでありません。ただひとつの遺伝子や遺伝子の小グループがあるだけで、それが特定の機能だけを行ってそれ以外のことはしていないと考えることは欠陥のある科学なのです」

 これは明らかに一般の認識とは違う。ほとんどの人たちは、いまも遺伝子工学は非常に正確なアプローチだとの幻想を抱いている。それは確かに産業側が信じていて欲しいものではある。けれども、ヒューバー名誉教授が指摘するように、非常に重要な事実を私たちはヒトゲノム配列から少しは学んだ。いまわかっているだけでも人体内では多くのことがなされているが、そのすべてをするための遺伝子はほとんどないのである。

 これは、エピジェネティクスがコントロールしている深遠で重要な関係性とかかわってくる。私たちは、現実の遺伝子が環境との関係性やそれ以外の遺伝子との関係性、あるいは、他の遺伝子のコードや構成要素との関係性の中で機能していることを見出している。そして、こうした関係性や遺伝的コードの完全性が壊れるとき、まだ探求されていない突然変異やエピジェネティックな影響があることで終わることになる。

「それが起きることはわかっています。というのは、遺伝子組み換えによって獲得されるどの成功した発現に対しても、それ以外で100万以上ものネガティブなことが起きてしまうからです。遺伝子組み換えで望まれるある特定のタンパク質を発現させることに成功したことに対して、潜在的にネガティブな[影響]も起きてしまいます。ですが、起きてしまうそれ以外のこうしたエピジェンティックな影響のすべてを誰も探そうとさえしていません。

 わかっている一つは、通常の育種プログラムでは要素の一部となっている調節遺伝子がないために、遺伝子組み換えで導入されている遺伝子はとてもでたらめだということです。それらは、安定していません。導入された後、通常の育種プログラムを介して、中にとどまって転送されるかもしれません。ですが、刈り株や穀物が土壌中で分解されたり、腸内で消化されるときに、それらが土壌微生物に転送されてしまうこともわかっています」

 後者の場合では、腸内フローラはこれらと同じ遺伝子を拾い上げ、こうした異種タンパク質を生産し始め、極端なアレルギーを引き起こす。この完全な事例がスターリンク・コーンで、人間にきわめて有毒なタンパク質を生産してしまった。スターリンクは、製薬業で10年前に製造されたが、その閉じ込めから逃げ、食料生産用のトウモロコシを汚染することが理解されたとき、それは市場から除かれた。

 遺伝子組換え作物では、ごく少数種のモノカルチャーを促進するため無数の品種が一掃される。農業品種を壊滅させることを我々は知っている。いま、GMOを排除したら、本当に、食物多様性が少なくなるのであろうか?

 このばかげた概念は、サイエンティフィック・アメリカンによって最近、出された(2)

 この誤って非論理的な主張は、モンサントによってなされた主張を鏡移しする編集によってなされた。加工食品の70%にすでにGMOが含まれている国において、GMO表示をすることが遺伝子組み換え食品の市場を破壊できるというのである。このことは、「より品種が減り値段があがる」という彼らが信じることを望むことにゆきつく。

 見て頂きたい。いま話しているのは主にコーンシロップやダイズの成分に関してである!。ヨーロッパではGMOも、遺伝子組換えトウモロコシやダイズを含まない製品も表示されなければならないが、食品企業は輸出に際して大きな問題がなんらあるようには見えない。

 どれほどサイエンティフィック・アメリカンが変貌してしまったことか。彼らはいまや、バイテク企業の広告塔となってしまっている。彼らに健全な考え方があって、遺伝子組換え穀物を製造した種子企業による限られた研究の論理や安全性を疑っていたのは、さほど昔のことではなかったのにだ。

遺伝子組み換え食品を食べると自分自身の遺伝子も変化するのか?

 ヒューバー名誉教授が議論するように、遺伝子組み換え植物が作り出す新たなタンパク質には、ガンや肝臓障害や腎不全といった病気を促進する能力があり、アレルギーを引き起こすことも研究から明白に示されている。しかし、ヒューバー名誉教授は、これと同様にそれ以外の複雑な要因についても指摘する。一部の科学者は、人間の腸内におけるこうした遺伝子の広がりのことを懸念する... 。GMOは腸内のミクロフローラを変えてしまうだけでなく、ヒト細胞がこうした新たな遺伝子を移転でき、その結果、ヒトゲノムに影響を及ぼすことも研究から示されているのだ。

「とりわけ、silencingと呼ばれる二つの遺伝子工学の生成によってです。それは核酸のセクションを拾い上げあるか、あるいはあなた自身の遺伝子に取り付けることができ、そして、そのプロセスであなた自身の生理学をシャットダウンし始められます... それは、科学文献で文書で十分に裏付けられています」

Jack-Heinemann.jpg 確かに、2012年にニュージーランドのカンタベリー大学のジャック・ハイネマン(1962年〜)教授は、この種の遺伝子組み換え小麦によって実施した遺伝子研究の結果を報告しているが、小麦によって作られた分子がヒト遺伝子とマッチして、それらを潜在的に沈黙させるかもしれないことを「疑いなく」示した。それは、小麦の炭水化物の含有量を変えるために小麦の遺伝子を沈黙させることを目的としている。

 オーストラリアのアデレードにあるフリンダース大学のジュディ・カーマン教授は、このハイネマン教授の分析に同意して「もし、これが懸念でなければ、いったい何が懸念なのでしょうか!」とデジタル・ジャーナルでこう述べている(3)

Judy-Carman.jpg「小麦において沈黙させるのと同じく、もし、これが私たちの同じ遺伝子を沈黙させるのであれば-よく働かない酵素をもって生まれる子どもたちは、だいたい5歳までに死ぬ傾向があるのです」

 小麦とヒトゲノムで二つのGM遺伝子の間で、770以上の節(pages)が潜在的にマッチすることを明らかにしたとハイネマン教授は報告した。

「実験的なシステムで沈黙を引き起こすには、1ダース以上がマッチすることで十分でした」と彼は言う。この小麦を食べることは、体内でのブドウ糖や炭水化物の蓄積にかなり深刻な変化につながり、子どもたちには潜在的に致命的だし、成人でも重病につながることがありえる、と専門家は警告する。

グリホサート―ミツバチの集団死のもう一人の罪人?

 グリホサートは、ミツバチ蜂群崩壊症候群にもかかわっているかもしれない。ヒューバー名誉教授が述べるように、少なくとも一部はグリホサートもその一因であることを示唆する蜂群崩壊症候群には、3つの特徴が見られる。

1.ミツバチはミネラル、とりわけ、微量元素が不足している

2.十分な食料があっても、それを利用したり、消化できない

3.死んだミツバチではその消化器官の構成要素である乳酸菌とビフィズス菌が欠落している

 ミツバチは方向感覚も失うが、これは内分泌ホルモンの混乱を示唆している。ネオニコチノイド農薬は内分泌ホルモン撹乱化学物質で、ミツバチの方向感覚を失わせ、巣への戻り道を見つけなくしてしまうが、グリホサートも非常に強力な内分泌ホルモン撹乱化学物質なのである。

 ヒューバー名誉教授は、米国でごくあたりまえに見出せる飲料水中のグリホサート濃度に関する研究を引用する。この水にさらされたミツバチでは30%の死亡率を示すが、まさにこれが飲料水のグリホサートの一般的な濃度なのである...。

グリホサートは累積的な慢性毒素

 米国人たちは、いま、酷く不利な立場におかれている。どの食品に大量のラウンドアップや遺伝子組み換え成分を含んでいるのか見分けがつかないからである。表示があれば、少なくとも、別の製品を選択する自由が得られる。ヒューバー名誉教授は言う。

「消費者はおおいに懸念する必要があります。表示に対して積極的に取り組む必要があります。安全性の研究の必要条件でも活発な必要があります。これらは、なされてきませんでした。環境保護庁が『実質的同等性(substantially equivalent)』という言葉を用いたとき、安全性のテストを化学企業は基本的に放棄することができたのです。彼らがこれまでに唯一検査してきたのは急性毒性だけです。そして、例えば、グリホサートに急性毒素がないことは知られています。それは、重大な慢性毒素なのです。そのことは査読された科学論文で確証されていますし、常に進行中の多くの論文を手にしています。それが慢性毒素であることは疑うまでもないのです」

 ヒューバー名誉教授によれば、わずか0.5ppmのグリホサートであっても下垂体、甲状腺、生殖のホルモンといった内分泌ホルモン系に対して有毒である。10ppmでは、腎臓細胞に細胞障害性(cytotoxic)があり、1ppmでは肝臓に有毒で、0.1~10ppmでは人間の細胞機能または細胞全体に直接的に有毒である。ヒューバー名誉教授は、その毒性に関してグリホサートをDDTにさえ例える。

Stephanie-SeneffS.jpg 毎年、世界中で栽培される作物に対して約4億トン(約8億8000万ポンド、ほぼ10億ポンド)のグリホサートが使われていることを考えていただきたい。マサチューセッツ工科大学で最近実施された研究でステファニー・セネフ(1948年〜)博士らが明らかにしているように、グリホサートは、おそらく、環境において、そして、食卓の皿の上で、これまでに私たちが遭遇した最も有害な慢性毒素であろう。彼らの研究結果は、食事においてグリホサートに起因する鍵となる問題の二つが、栄養不足と体系的な毒性であることを示す。

「当然のことながら、あなたは今日は死にはしません。ですが、グルテン過敏症、リーキーガット、クローン病、アルツハイマー病、自閉症、あるいは、腸の健康と関連したこうした病気で苦しまなければなりません。こうしたことが私たちの社会では感染症の規模でいま目にされています」とヒューバー名誉教授は言う。

なぜ、米農務省はこの健康の脅威を無視するのか?

 2年前の2011年、ヒューバー名誉教授は、あらゆる食料供給にとって絶対的な災害を意味するこれとは別の草分け的な発見とともに、遺伝子組み換え作物をめぐる安全性の懸念について知らせるためトム・ビルサック農務長官に対して手紙を書いた。

 ダイズにおける急性枯死症候群(SDS=Sudden Death Syndrome)と呼ばれることと関連したまったく新たな電子顕微鏡サイズの生物の出現について名誉教授はヴィルサック長官に警告したのである。

 自然流産や不妊症を経験する遺伝子組み換え飼料を与えられた、牛、馬、羊、ブタ、家禽を含めて、多種多様な家畜においてもこれは見つかる。これは、人間に対しても同様に影響を及ぼすのであろうか。問題を調査し適切な研究を終えるまで遺伝子組み換えアルファルファの承認を停止するようヒューバー博士は米農務省に対して主張した。

「すべての除草剤がキレート化剤、ミネラルのキレート化剤であるということを私たちは知っています。それは、植物生理学を危うくするやり方です。特定の栄養分を縛りつけ、生理経路をシャットダウンします」と名誉教授は言う。

「この見地からすればこれは新しくことではありません。ですが、その生命破壊的な効果はグリホサートでは異なります。

グリホサートはキレート化剤であるのみならず、有益微生物に対する強力な抗生物質でもあるのです。どうすればそれが補完できますか。どうすれば、生物の活力を元に戻せるのでしょうか。

 私の研究の多くはグリホサートに重点をおいたもので、ミネラル栄養分や生物的修復に集中していました。私は連邦農務省全国植物疾病回復システムのプログラムに従事しており、当時、その委員長でした。私は、様々な脅威病原体委員会で40年もサービスをしてきた。そして、ラウンドアップレディのアルファルファに潜在的問題があることを認めたのです」

 全米畜産協会も議会の前に証言し、不妊症によって畜産業が脅かされていると発言した。こうした問題すべてが遺伝子組み換え作物やグリホサートの散布とどのように結びついているのかをヒューバー名誉教授は目にした。

 遺伝子組み換えやグリホサートを用いた集約的な栽培状況ではアボートジェニック・エンティティが高濃度で見つかることから、名誉教授は、農務長官に警戒を促す義務を感じた。米国において4番目に重要な作物はもちろん、家畜生産のすべても危機にさらす前に研究をするべきだと助力を依頼した。けれども、名誉教授の警告は無視され、遺伝子組み換えアルファルファの規制は同年に撤廃されたのである。米農務省は、植物病理学、土壌伝播性病、微生物生態学や宿主寄生虫関係の50年の経験を持つ科学者からのなぜ警告を無視したのであろうか。

「私たちのグループは、トップの官僚たちと会いました。農務長官とは個人的には会いませんでしたが、私たちは農務省や他のいくつかの機関の最高の官僚たちに対して私たちの立場をサポートする130もの査読科学論文と懸念をわかちあう特権がありました。彼らは、もし、私たちが研究をできるのであれば、それを見ることを保証しました。

 そう、彼らはそれ以外の査読科学論文を何ひとつ読んでいませんでした...。そして、農務省の科学者たちは、グリホサートの影響に関してかなりの知識を持っていましたが、全員が口を封じられていたのです。彼らは、それについて何一つ言うことを許されていません。私は、2、3週前にある一人からの電話を受けました。彼はこう言ったのです。

『私はまもなく退職します。申し上げたいことがたくさんあるので、それをあなたとわかちあうつもりです。ですが、今はそれを申し上げられません』」

GMOは増加する人口に食料を供給できる解決手段ではない

 遺伝子組み換えが増加する世界人口を養うための解決策ではないとの反駁できない証拠がある。そこには疑いの余地はない。むしろ、免疫反応を損なうことで実際には作物が病気にかかる率を高め、収量増の可能性を高めるどころか減らす。植物本来の収量を高める遺伝子組み換え作物はいまだに存在していない。作物の収量改善は、改善された遺伝子の発現を促進する伝統的な育種プログラムによって達成されているのである。

「私たちは、いまどの作物でも収量については遺伝子の可能性の25~30%を得ているにすぎません。そこには、かなりの可能性があります。とヒューバー名誉教授は言う。「私たちが長年してきたように、良い発現を獲得することとは、ウイルスのようなに立ち振る舞って、収量や品質のために必要なプロセス全体の完全性を混乱させる添加遺伝子を入れずに伝統的な育種を用いることなのです。

 私たちは、伝統的な育種によってすべての栄養濃度を増やすことができます。実際、ブラジル人たちはそうしています。まさに今よりもビタミンA濃度が高い新品種のダイズをリリース、ビタミンAやビタミンCが高いトウモロコシをリリースしました。すべてを伝統的な育種ですることができるのです。私たちはずっとそれをしてきました。遺伝子の完全性を混乱させ、長期的にはあらゆる副次的なダメージがある遺伝子を導入する必要はないのです」

 マーコーラー医師もこの事実を同様に個人的に証明できると語る。マーコーラ医師は、パフォーマンスが高い農業が新たな情熱の対象のひとつとなっているため、植物の成長や環境に対する条件をいかに最適化するのかを学び理解することが第二のキャリアとなっているという。そこで、この2、3ヵ月、自分の菜園で学んだものを適用してきた。そして、個人的に遺伝子の可能性の最大化を目撃することができたという。例えば、コンポストティやミネラル分を調整することで、リンデンやキョウチクトウの葉が、典型的な葉よりも文字通り300~400%も大きくなった。本当に驚異的だ、これほど大きくなることはイメージできない、と語る。

John-kepfhS.jpg そして、植物のパフォーマンスに関するこの問題の一部は、私たちが小さなものに慣れているためである。アーミッシュの農民で、高パフォーマンス農業分野のリーダーの一人、ジョン・ケンフ氏によれば、農民や食糧生産者は、通常のルーチンでは固有の遺伝子の能力のたった10~15%のものしか獲得していないという(4)

 植物であれ、土壌であれ、動物であれ、人々についてであれ、何に話しているのであれ、端的に言って、健康の基礎は以下の2点に煎じ詰められる。

1.適切なミネラル栄養分があるか

2.植物の場合では、土壌微生物のコミュニティが活発であるか、強力な土壌バイオロジーがあるかによって、それが供給されているか

 遺伝子組み換え作物はこのいずれも殺す。それが高まる食料需要に対する答えでありえようか?。

バイオ企業は、政府を乗っ取ることで権力を得ている

 モンサントやその産業の仲間たちは、食料供給に対する自分たちの支配を引き渡そうとはしない。そこで、それに対して抵抗し、押し戻さなければならない。化学集約的な農業モデルやその一部であるGMOが環境や健康に対して深刻な脅威をもたらすことには疑問の余地はない。にもかかわらず、政府機関は、これらが地球に与えているダメージを見て見ぬふりをしているのみならず、バイテク巨人の利潤があがるようにすら取り組んでいる。

 規制機関と民間企業との間に人事の回転ドアがあることはよく知られていることから、これは、驚くべきことではない。そして、これによって、政府内での威圧的な地位から、モンサントのような企業が科学を操作し、規制を緩和し、出版の自由さえ統制することが可能になっている。

 名目上は、米国には新たな食品添加物を規制する世界で最も厳しい安全規則があるかもしれない。しかし、こうした法律規制を抜け潜り、GMOやラウンドアップ等の農薬は繰り返し許可されている。そのことを考えていただきたい。

 米国において、遺伝子組み換え食品を市場に出すことを許可している唯一の法律的な根拠は、こうした食品が本質的に安全であるという、明らかにペテンであるFDAの根拠の薄い主張なのである。FDAに対する訴訟の結果として公表された文書からは、遺伝子組み換え食品の有害な危険性に関して、その機関の自身の科学者が自分たちの上司に警告していたことが明らかにされている。しかし、彼らの警告は耳を傾けられなかったのである。

産業界のさくらに欺かれるな!

 市民たちを騙すために、モンサントやその仲間たちは、科学者、研究者、ジャーナリストたちを買収し、それらがポジティブであるとの疑問がある研究を発信している。「第三者機関の専門家」を雇うことで、バイテク企業は、その有効性が疑わしい情報を取り上げ、それを独立して権威があるかのように示すことができる。

 産業側に立つ組織も多い。「遺伝子リテラシー・プロジェクト(Genetic Literacy Project)」と「科学と健康のための米国委員会(American Council for Science and Health)」はいずれもモンサントが資金提供している。WebMDは、信頼のおける「独立し客観的な健康情報源」としてプレゼンされることが多いウェブサイトなのだが、これもドル広告にかなり依存している。これらが、企業がその後ろにある健康戦略や健康製品の販売促進をしていることは偶然の一致ではない。

いまほど行動するためによいタイミングはなし— あなたがやれること

 バイテク巨人には資金もあれば政治的影響もあって、自分たちの優位の立場を維持している。すでに破綻している彼らのGMOの実験を追い詰めることができるのは、教養ある消費者と米国有機消費者協会のようなグループだけだ。私たちは、農業セクターに対するモンサントの支配力を粉砕しなければならない。GMOはもし環境に解き放たれてしまえば、取り返しがつかない。有毒で持続可能ではなく、かつ、不正なモンサントたちのフードシステムを守るのがとても困難になってきている中で、これを応援し続ける必要はあるのだろうか。多くの人たちにとって、その答えはますます「ノー」となってきている。消費者は、遺伝子組み換え食品や農薬まみれの食べものを拒否している。

 また、もう一つのポジティブなトレンドは、世界中で、有機農業やグラス・フィードの分野が力強く成長していることである。これは、まさにひとつのことを証明している。同じゴールに向けて着実に努力していけば、違いを生じることができるということだ。

 あなたがやることができる最高のことは、小規模なビジネスを経営して、再生可能な農業を多様なやり方で推進している地元の農民から食品を買うことである。コミュニティ・サポート農業(CSA)プログラムに加わることもできる。そこでは、農場で生産される野菜の「シェア」を買い、新鮮な食料を定期的に確保できる。そして、CSAに加わることは、あなた自身の健康のためだけでなく、あなたの地元のコミュニティや経済に対してもパワフルな投資になる。

 これに加えて、身体を襲撃する化学汚染の毒物を減らす一助となる防止的な戦略も採用しなければならない。私は、あなたの国内において非GMO食品源の信頼できる場所を訪れることを勧めたい。

 モンサントやその仲間たちは、すべてが支配されてしまっているとあなたが考えることを望んでいる。しかし、彼らは歴史上、間違った側にいる。未来を手にしているのは皆さん、情報に基づいてエンパワーされた皆さんの方なのだ。バイテク産業のガタガタの仕組みを打ち倒すために、協働しようではないか。

 覚えていただきたい。すべては、スマートな買い物から、あなたとあなたの家族のために、最高の食べ物を購入することから始まるのだ。

編集後記

Joseph-MercolaS.jpg GMO遺伝子には栄養価がない。このことは、ゼン・ハニーカットさんのサイトで知ったのだが、そこにはただ「ヒューバー」としか出てこないのだが、その後、これが、パドュー大学のダン・ヒューバー名誉教授であることを知った。そして、ゼン・ハニーカットさんのこの情報をネットで検索すると、マーコーラ医師のサイトがヒットする。ジョン・マーコーラ(1954年〜)医師の最近のサイトは日本語になっており、ここで読むことができるのだが、過去のものはない。そして、検索してみると、まさにダン・ヒューム名誉教授ともインタビューしているではないか。ここにはGMOとラウンドアップの問題点が簡潔にまとめられている。ということで、紹介してみた。それにしても、知れば知るほどラウンドアップの規制緩和を進めているこの国は狂っているとしか思えない。
(2018年4月30日投稿)

【人名】
モニカ・クルーガー(Monika Krueger)教授の画像はこのサイトより
トム・ビルサック(Tom Vilsack)農務長官の画像はこのサイトより
ジャック・ハイネマン(Jack Heinemann)教授の画像はこのサイトより
ジュデイ・カーマン(Judy Carman)教授の画像はこのサイトより
ステファニー・セネフ(Stephanie Seneff)博士の画像はこのサイトより
ジョン・ケンフ(John Kempf)氏のイメージはこのサイトより(写真撮影は禁止)
ジョセフ・マーコーラ(Joseph Mercola)医師の画像はこのサイトより

【用語】
パデュー大学(Purdue University)
異種タンパク質(foreign proteins)
疫学的パターン(Epidemiological patterns)
乳酸菌(Lactobacillus)
ビフィズス菌(Bifidobacterium)
エンテロコッカス・フェカーリス菌(Enterococcus faecalis)
クロストリジウム菌(Clostridium)
サルモネラ菌(Salmonella)
大腸菌(E.coli)
自閉症(Autism)
リーキ・ガット(leaky gut)
偽膜性大腸炎(Clostridium difficile colitis)
グルテン過敏症(gluten intolerance)
スタウファー・ケミカル社(Stauffer Chemical Co.)
米国環境保護局(EPA)
ライプチヒ大学(Leipzig University)
バイオテクノロジーと21世紀農業の諮問委員会(The Advisory Committee on Biotechnology and 21st Century Agriculture)
欠陥の科学(flawed science)
エピジェネティックス(epigenetics)
調整遺伝子(regulatory genes)
でたらめ(promiscuous)
スターリンク・コーン(StarLink corn)
カンタベリー大学(University of Canterbury)
デジタル・ジャーナル(Digital Journal)
ミツバチ蜂群崩壊症候群(colony collapse disorder)
ネオニコチノイド農薬(Neonicotinoid insecticides)
マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology)
生命破壊効果(biocidal effect)
連邦農務省全国植物疾病回復システム(NPDRS=National Plant Disease Recovery System)
全米家畜協会(The American Stock Growers’ Association)
不妊症(Infertility)
コンポスト・ティ(compost tea)
ミネラル調整(mineral amendments)
リンデン(lime trees)
キョウチクトウ(oleanders)
米国有機消費者協会(OCA= Organic Consumers Association)

【引用文献】
Joseph Mercola,Toxicology Expert Speaks Out About Roundup and GMOs, Mercola,October 06, 2013.


posted by José Mujica at 14:08| Comment(2) | GMO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Posted by 松井務 at 2018年05月01日 06:11
関心のある方は増えています。GMOが危険な事を教えてくれる貴重な論文です。
シェアさせて頂きます。
うえだ有機楽農会 会員
Posted by 松井 務 at 2018年05月01日 06:14
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