2018年08月16日

グリホサートをデトックスする

グリホサートの腸内細菌ジェノサイドがボツリヌス菌中毒を産む

 細菌類が産生する抗菌活性を持つタンパク質やペプチドのことを「バクテリオシン」と呼ぶ。腸内細菌は、ボツリヌス菌やクロストリジウム菌他の悪玉菌に対するバクテリオシンを産み出している。けれども、グリホサートはこうした腸内細菌を殺してしまう。腸内での細菌のバランスが崩れればボツリヌス菌が増殖する。これでおわかりだろう。ボツリヌス菌中毒に病む牛が増えているのは、グリホサートの残留物が含まれた飼料を食べさせられていることが原因なのだ。

 人間とて変わらない。日々、どれだけ、グリホサートを取り入り込まないように心がけるかが、病気にならないための鍵となる。とはいえ、霞を食って生きられる仙人ではない以上、どうしても汚染から逃れることはできない。ではどうするか。

ザワークラウト・ジュースを飲めばグリホサートをデトックスできる

monika-krugerS.jpg ここに朗報がある(1)。ライプチヒ大学のモニカ・クルーガー(1947)教授が2014年12月号に発表した研究によれば、フミン酸、フルボ酸、活性炭、ベントナイト粘土、ザワークラウト・ジュースを組合せることによって解毒できるのだ(1,2)

 教授はこうした成分を様々に組み合せてみたのだが、フミン酸を混ぜた500mLのザワークラウト・ジュースに200gの活性炭を混ぜたサプリメントを与えたケースが最も効果が大きかった。遺伝子組み換え飼料を食べさせられてボツリヌス菌中毒にかかった牛の尿から検出されるグリホサートがかなり減り、免疫力も高まって健康を回復できたのだ(1,2)

 パデュー大学のダン・ヒューバー名誉教授も、四面体のシート構造を持つベントナイト粘土や活性炭は毒物の吸着力が高く、ザワークラウト・ジュースと合わせて飲めばグリホサートが解毒できると語る。

「ザワークラウト・ジュースには、キャベツを発酵させるラクトバチルス(乳酸菌)菌が含まれています。ジュースだけでも有益な効果がありますが、活性炭やフミン酸を組合せればさらに効果が高まります。7~8ヵ月はかかりますが、乳牛の生殖能力が確実に再生するのです。活性炭でも7~8ヵ月で、精子数がかなりよくなります」

 ヒューバー名誉教授は人間でもデトックスには違いはないと指摘する(3)。ちなみに、ザワークラウト・ジュースとは、キャベツを乳酸発酵させた際ににじみ出てくる黄白色のエキスのことだ。

プロバイオティック食品・ザワークラウト

Sandor-KatzS.jpg それではザワークラウトにはなぜ効果があるのだろうか。キャベツが健康によい食べ物であることに異義を唱える人はまずいない。血圧を正常に保つカリウム、骨を健康にするカルシウムやマグネシウムが含まれ、免疫力を保つうえで欠くことができない酸化防止剤ビタミンCも豊富だ。けれども、発酵させれば、その健康効果はさらに指数的にアップする。『発酵術(The Art of Fermentation)』の著者、フード・ライターのサンダー・カッツ(1962年~)氏は、自ら「発酵復興論者」と名乗っているがこう語る。

「発酵食品は健康でいることを手助けしてくれます。腸内細菌のおかげで私たちは生きているのであって、細菌なくしては生きることができません…。食物が消化でき、食べ物の養分が同化できるようしているのは細菌なのです…」(4)

 要するにもともと栄養価があるキャベツとその効用を増す発酵という二大要素を組み合わせたことにザワークラウトの価値がある(5)

善玉菌を増やす発酵

 冷蔵庫や缶詰めの技術がない時代から、生鮮食料品を保存するために人類は発酵という技術を用いていた。発酵とは、グルコース(牛乳や野菜)を含む炭水化物が酵母菌や細菌によってアルコールや二酸化炭素、有機酸へと分解される代謝プロセスのことだが、そこで、原材料は善玉菌を豊富に含む「プロバイオティック」へと変わっていく。ポイントはこの微生物発酵は嫌気状態のときに生じることだ。発酵現象を発見した初期のフランスの微生物学者たちはこれを「空気なしでの呼吸」と呼んだ。

 ビール、ワイン、サワードー・パン(イーストが砂糖を二酸化炭素に変える)等、発酵食品は様々な種類がある。日本では、ダイズを発酵させた味噌や納豆が作られたし、韓国ではキムチが作られた。

 そして、キャベツが栽培される東ヨーロッパ、ドイツ、ポーランド、ロシアでは、キャベツを発酵させたザワークラウトが何百年も食されてきた(5)。ザワークラウトとはドイツ語で「すっぱいキャベツ」を意味するのだが、ドイツのウィッテン大学の統合医療研究所によれば、キャベツを保存するための最古のスキルのひとつとして紀元前4世紀にまでさかのぼるという(6)

 また、古代中国人が2000年以上も前にキャベツをピクルス(発酵)させていた記録も残されている(5)。長い航海で壊血病を防ぐために、水兵たちはザワークラウトを食べた(4)。米国には1700年代に最初にもたらされた。キャベツとその養分を保存できることから、船に乗って新大陸にやってきた移民たちもザワークラウトを持参していた(5)

 Ostermann-Thomas.jpgウィッテン大学のトーマス・オステルマン教授らは、計量書誌学によってザワークラウトの健康効果を調べてみた。1921~2012年までの90年の139の文献はヨーロッパ、アメリカ、アジアの順で、かつ、研究の半分(56.8%)以上が成分分析だったが、23.7%は健康への効果も扱っていた。そして、ザワークラウトには健康効果があり、かつ、がん予防の効果を示すものもあったのだ(6)

ザワークラウトのプロバイオティクス効果

1. プロバイオティクスで消化改善をサポート

 腸内細菌叢は考えられる以上に健康に影響を及ぼす(4)。まず、着目したいのが発酵食品を食べることによるプロバイオティクス効果だ(4,5)。インドのMedical Microbiology誌(The Indian Journal of Medical Microbiology)で発表された2009年のリポートはこう述べる。

「抗生物質、免疫抑制療法、照射(irradiation)の使用は、処置の他の手段の間に、腸内の構成で変更を引き起こし、腸内細菌叢に影響を及ぼす。したがって、消化器への有益な細菌種の導入は、微生物のバランスを再確立して、病気を防ぐための非常に魅力的なオプションであろう」(4)

Kefir.jpg プロバイオティックといえばヨーグルトやケフィアが有名だ。数千年前も前に東ヨーロッパで最初に作られた発酵乳製品が「ケフィア」だが、ザワークラウトの発酵プロセスでも同様の有益なプロバイオティクスが生じる(5)。善玉菌が豊富に存在する発酵のタイプは、乳酸発酵と呼ばれているが(6)、ザワークラウトの発酵プロセスで生じるのもラクトバチルス目の乳酸菌、ラクトコッカス属菌、エンテロコッカス属菌等だ(5,6)。乳酸は悪玉菌の増殖を防ぐ天然防腐剤で、腸内で善玉菌を増やし悪玉菌を減らす(5)。言い換えれば、悪玉菌を排出し、善玉菌を取り込むことになる(4)

 腸内に棲息する「善玉菌」は、それ自身が「器官」とみなした方がよい(5)。脳の認知力、心臓、肺、肝臓、消化力、免疫力、内分泌系と身体全体で健康に有益な効果をもたらすことがわかっている(5,6)

 その結果、リーキーガット症候群、過敏性大腸症候群、便秘、嚢炎、下痢、腸のはり、クロストリジウム・ディフィシール大腸炎、炎症性腸疾患、食物過敏症、消化障害といった徴候も減る(5)。ホルモンに対する効果から、食欲の管理、消化や養分吸収力のアップ(4,5)、さらには、定期的な排泄の促進と便秘の予防までサポートしてくれる(5)

2. 免疫機能を高める

 リーキーガットはその言葉の響きから消化器系にだけ影響すると思われがちだが実際は違う。腸が健康になることはそれ以外の臓器にも大きく影響する。その大きな理由が免疫系だ(5)。免疫のほとんどを占める器官は腸だし、その働きは腸内細菌叢内で生きる善玉菌の影響も受ける。つまり、腸の健康を維持するうえでプロバイオティクスが大きな役割を演じている。言い換えれば、病気を防ぐには腸の健康が欠かせない(4,5)。体内に侵入しようとする有害なバクテリアや毒素に対する最初の防御ラインとしても働くのもの腸の善玉菌だし、免疫系を教育し、活性化し、応援するのもの善玉菌だ。乳酸桿菌属は腸の免疫系に有益なことが証明されているし、腸管粘膜でIgA他の免疫グロブリンの数を増やす。ザワークラウトは感染症に反応する「ナチュラルキラー細胞(NK細胞)」も増やし管理する助けとなる(5)

3. 炎症とアレルギーを減らす

 外部からの「侵入者」の攻撃を受けている。こう勘違いして自分自身の組織を攻撃してしまう炎症が自己免疫疾患だ。けれども、ザワークラウトに見出される善玉菌はそれ以外の菌とは異なり抗炎症作用を持つ。そこで、心臓病からガンまで実質的にあらゆる慢性疾患になるリスクを減らす(5)。いま、心臓病や糖尿病と腸とがつながることも研究されているのはそのためだ(4)

4. 気分を改善し認識力を高める

 神経質で腹が下るように、脳と腸とが結びついていることをイメージすることは難しくはない。けれども、気分によって腸が影響されるだけでなく、腸の健康も、神経系や脳機能、さらには気分にすら影響することがわかってきている。腸の神経系の神経細胞と脳の中枢神経系とは迷走神経を介して情報をやりとりしているからだ。

 そして、ザワークラウトのようなプロバイオティクス食品を食べると、善玉菌は腸壁内に定住して迷走神経を介して脳とコミュニケーションを始める。どのような種類の腸内細菌がどの程度の量で腸内に存在しているのかによって、そこから引き起こされる化学的なメッセージも異なり、それが学習力や記憶力、さらには、情報処理力にすら影響する。

 このことから、プロバイオティクスは、鬱病のような気分の落ち込みを癒す自然の治療薬であることがわかっている。腸と脳とのこの魅力的な関係についてはまだ研究途上だが、多くの臨床試験から、ザワークラウトのようなプロバイオティック食品によって鬱病がおさまり気分が改善されることが判明している。そして、人間だけでなく、動物においても不安の兆候を減らし自閉症の目印を改善することが見いだされている(5)

ミネラル効果とガンと戦う酸化防止効果

 要するに、ザワークラウトは、腸を健康にするだけでなく、免疫系や心の健康まで後押しする。そのうえ、がんの予防にすらつながる(5)。がん研究には数10億ドルが投じられているのだが、ザワークラウトを毎日食べる予防の方が効果が高い(4)

 ザワークラウトは低カロリー食品だが(5,6)、強力な抗炎症効果を持つ(5)。最近の研究から、低塩分状態で発酵させたザワークラウトには非常に有益な酸化防止剤、抗発癌性の化合物が含まれることが示されている(4)。まず、キャベツそのものが強力な抗がん食品だ。食物繊維を豊富に含み、酸化防止力が高い。キャベツにはイソチオシアン酸塩とインドールが含まれるが、これらにはがん細胞の形成を防ぎ炎症を抑える効果がある。イソチオシアン酸塩の中でもとりわけ、有名なのだがスルフォラファンで、体内でのフリーラジカルのダメージと戦うPhase II酵素の産生量を増やす。スルフォラファンは、ブロッコリーやブロッコリーのスプラウントで一般的だが、キャベツでも見出されている(5)

 ザワークラウトのほとんどは白キャベツや緑キャベツから作られるが、紫キャベツを使うこともある。紫キャベツには、酸化防止剤、アントシアニンが含まれる。こうしたフラボノイドの植物栄養分はブルーベリーやワインに色を付けるのだが、心血管疾患、がん、認知障害と防ぐ強力な酸化防止剤だ(5)

 そして、大量の乳酸やチラミン、ビタミンとミネラルを含む(6)。大さじ数さじと少量であっても毎日食べれば、ビタミンK、ビタミンC、カルシウム、カリウム、リン等の養分がとれる。さらに、発酵して微生物が増えていることから、消化力や養分の吸収力を高めてくれる(5)

ザワークラウト半カップ、約75gには以下が含まれている。
•14Cal
•脂肪0g
•繊維4
•炭水化物3
•糖質1
•タンパク質1
•ナトリウム496㎎
•11ミリグラムのビタミンC(1日摂取量の17%)
•ビタミンK 10㎍の(日摂取量の8%)
•鉄1mg(日摂取量の6%)
•マンガン1mg(日摂取量の6%)
•ビタミンB6、1mg(日摂取量の6%)
•葉酸17㎍(日摂取量の5%)


買うよりも自分で作ろう

homemade-sauerkrautS.jpg 発酵は複雑なプロセスだが、数千年の間も地球でほとんどすべての古代人がもう一つの1つの形で実践してきた。食品を発酵させることは彼らが速く悪くなるのを止める。世界中で数千年の間も利用できる野菜、果物、穀物と豆類を試験する本当の方法だった。ザワークラウトは健康食品店だけでなく、比較的大きなスーパーでも見つかる。けれども、商業的な大量生産ではなるべく短時間で大量に生産するために発酵プロセスを標準化しようとたえず試みている。ザワークラウトだけでなく、ピクルスやオリーブを含めて、大量生産される発酵食品は、ナトリウム他の化学薬品で加工処理されてから缶詰でパッケージされている。こうした加工製品は「ザワークラウト」との商品ラベルがついていたとしても、善玉菌が増殖するための適当なプロセスを経ていないし、発酵食品であっても、潜在的な悪玉菌を殺すために低温殺菌されている。それは、求められるプロバイオティクスが殺されてしまう。乳酸菌のように効果のあるプロバイオティックの酵素をもたらすのは、低温殺菌もしない本当の発酵だけだ。

 発酵の専門家によれば、乳酸菌発酵する野菜は時間がたつほど味が増す。伝統的なザワークラウトの作り方では完全に熟して高い効果を持つために少なくとも半年は寝かせることを求めることもある。けれども、普通は1~2週間の発酵で十分であろう。生鮮野菜は1週で痛んでしまうが、乳酸発酵させた野菜は冷蔵庫で保管すれば数ヶ月は元気で「生きた」ままでいる(5)

 カッツ氏によれば、おそらく最も作りやすい簡単な発酵食品はザワークラウトだ。キャベツと他の好みの野菜を切り刻み、それを塩漬けにし、最高5日間、密閉容器に入れておけば簡単に作れる(4)。自分が気に入ったタイプを見出すためにいろいろなキャベツでのザワークラウトづくりを試していただきたい(5)

【用語】
バクテリオシン(bacteriocines)
クロストリジウム属菌(Clostridium spp.)
フミン酸(Humic acid)
ベントナイト粘土(Bentonite clay)
ザワークラウト(Sauerkraut)の画像はこのサイトより
ウィッテン大学(University of Witten)
統合医療研究所(Institute for Integrative Medicine)
壊血病(scurvy)
計量書誌学(bibliometric analysis)
ケフィア(kefir)の画像はこのサイトより
乳酸発酵(lactic acid fermentation)
ラクトバチルス目(Lactic acid producing bacteria=LAB)
乳酸菌(Lactobacilli)
ラクト球菌(Lactococci)
エンテロコッカス属菌(Enterococcus spp.)
潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)
便秘(constipation)
嚢炎(pouchitis)
過敏性大腸症候群(irritable bowel syndrome=IBS)
クロストリジウム・ディフィシール大腸炎(Clostridium difficile colitis)
炎症性腸疾患(inflammatory bowel diseases)
食物過敏症(food sensitives)
抗炎症性効果(anti-inflammatory effects)
自閉症のマーカー(autism markers)
腸壁(intestinal walls)
迷走神経(vagus nerve)
イソチオシアン酸塩(isothiocyanates)
インドール(indoles)
スルフォラファン(Sulforaphane)
ブロッコリー・スプラウト(broccoli sprouts)
発酵食品(cultured foods)
自己免疫(Autoimmunity)
乳酸菌(Lactobacillus plantarum)

【人名】
モニカ・クルーガー(Monika Kruger)教授の画像はこのサイトより
サンダー・カッツ(Sandor Katz)氏の画像はこのサイトより
トーマス・オステルマン(Thomas Ostermann)教授の画像はこのサイトより

【引用文献】
(1) Jennifer Lilley, Sauerkraut-charcoal supplement reverses glyphosate poisoning in cattle, NaturalNews, February 01, 2015.
(2) How to Detoxify Your Body from Glyphosate Exposure, BioFoundations,Dec22, 2016.
(3) Dave Asprey, Why We Need to KO the GMO with Don Huber – #318, 2016.
(4) Rick Blair, The Power of Fermentation: What Sauerkraut Can Do for You, Natural Solutions Newsletters, July 13, 2016.
(5) Dr. Axe, 5 Health Benefits of Sauerkraut, Plus How to Make Your Own!
(6) Christa Raak, Regular Consumption of Sauerkraut and Its Effect on Human Health: A Bibliometric Analysis, Global Advances in Health and Medicine, Nov 2014.


posted by José Mujica at 22:23| Comment(0) | GMO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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