2019年05月14日

学習会のお知らせ

信州発! 持続可能な農業国際シンポジウム
 長野から有機農業の波紋を打ち出そう

日時: 2019年6月2日(日)13:00~17:30
会場:勤労女性会館しなのき 2Fホール
 〒〒381-0000長野市西鶴賀町1481-1
主催長野県有機農業研究会NAGANO農と食の会、OBUSE食と農の未来会議、須坂市環境保全型農業の会、総合地球環境学研究所 FEASTプロジェクト 
問合せ カネマツ物産内 NAGANO農と食の会事務局 
〒381-1231 長野県長野市松代町松代583
電話: 026-278-1501
メール:kanematsuclub@gmail.com小山まで

お申し込み このサイトからお申し込みください。お問い合わせは上記メールでお願いします。

プログラム(予定)
 12:30 受付
 13:00 開会 主催者挨拶 長野県有機農業研究会会長 勝山卓栄
イントロダクション「食と農から見た環境・経済的に持続可能な信州」
 スティーブン・マックグリービー
基調講演 なぜ、いま時代は有機農業なのか (仮題)
 ミゲール・アルティエリ カリフォルニア大学バークレー校教授
 15:30
 シンポジウム〜女性の視点から見たいのちを育むこれからの食と農業
国際家族農業年+10 フランスにおける有機農業・学校給食
 関根佳恵 愛知学院大学准教授(ビデオ・メッセージ)
クララ・ニコルーズ カリフォルニア大学バークレー校 常任講師
国際ジャーナリスト 堤未果
松本市内有機農家  斎藤えりか
池田町町議会議員  松野亮子
 17:00 閉会

なぜ、いま持続可能な農業国際シンポなのか?

 来る6月15日、16日にG20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合が軽井沢町で開催されますが、長野県は、SDGs(持続可能な開発目標)達成に向けて優れた取組を提案する「SDGs未来都市」として、平成30年6月に全国で初めて選定されたところです。

 「しあわせ信州創造プラン2.0(長野県総合5か年計画)」の推進に当たっても、世界的な課題であるSDGsを意識し、誰一人取り残さない(インクルーシヴ)持続可能な社会づくりに取り組むとともに、SDGsの理念を信州から世界に発信していくこととしています。また、「長野県版エシカル消費」では、人、地域、社会、環境への配慮に加え、長寿県としての特徴を持たせ、健康も重視し、食育への取り組みを重点事項として盛り込み、地消地産の推進、地域産有機野菜の消費拡大による地域内経済循環の拡大をうたっています。第3期長野県有機農業推進計画に基づき、交流の場づくりによる消費者・生産者の結びつきの強化、有機農産物の情報発信、有機農業への理解と支援を図ることとしています。

 一方、平成32年までに1兆円の農産物を輸出するとの国の方針を受け、長野県においても、ぶどう、りんごを中心に、米、野菜、花きを海外へ輸出することとしています。「地域循環共生圏(エシカル消費・SDGs認証制度)」においては、SDGsに取り組む企業のブランド化を図り、全国・世界的なエシカル消費の拡大をすることが課題となっていることから、信州産有機農産物として世界に情報を発信し、ブランド化を図っていく必要があります。

 さて、世界に目を転じると、いま世界では有機農業(アグロエコロジー)が主流になっているのをご存知でしょうか。2008年の食料危機を背景にFAOは有機農業を推進することとし、2019年から「国際家族農業年+10」が始まっています。また、「小農と農村で働く人びとの権利に関する国連宣言」が12月の国連総会で採択されたところです。

 ヨーロッパではSDGsや地球温暖化への危機感を背景に、有機農業を実践する小規模家族農家の育成に向けた農政転換が進んでいます。これを支えるのが学校給食等での公共調達と消費者の高いエシカル意識です。フランスでは学校給食の6割を家族農家が生産した有機農産物・地消地産農産物とすることが決まっていますし、有機100%給食を実現した自治体もあります。

 ですが、私たちの長野県も負けてはいません。実は、長野県佐久市(旧臼田町)は、日本の有機農業運動の発祥の地のひとつです。若月俊一医師の慧眼によって1970年代に早くも提唱されていた有機物の土壌への還元、農薬汚染の環境や身体への影響、食を介した農と医療との連携といったメッセージは、いま、FAOやSDGs、そして、フランスの農政大転換といった動きを介して、ようやく世界が気づいたことなのです。まさに、半世紀という時を介して世界の最先端がやっと長野に追いついて来たとも言えるでしょう。

 そこで、世界的な有機農業の権威、カリフォルニア大学バークレー校のミゲル・アルティエリ名誉教授の来日を記念して、地域内経済循環や食に詳しい総合地球環境学研究所のスティーブン・マックグリービー準教授、国際アグロエコロジー学会長の同大学クララ・ニコルス常任講師、国際ジャーナリスト、堤未果氏を招聘し、県内で有機農業を行う女性農業者、学校給食に有機農業を取り入れることで町おこしを考える女性議員とともに、世界の最先端の話題を聞きながら、命を育む女性の視点から小規模な家族農家でも豊かな暮らしが成り立つ持続可能な経済のあり方を考えてみませんか。

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●長野県有機農業研究会 農業生産者、加工業者、消費者、医師、研究者、ジャーナリスト等、有機農業に関わる幅広い人々が集い、1981年に発足。「環境破壊を伴わず、地力を維持培養しつつ、健康で質の良い食物を生産する農業の探求・普及、ひいては持続可能な社会をつくりあげること」を目的とし、マジメな社会問題から楽しい暮らしの巧みに至るまでを話題とし、現在も「有機農業」を共通項に、年代も立場も様々な約200名の会員が楽しく活動している。

●NAGANO農と食の会 有機農業者、渡辺啓道、久保田清隆、有機農産物の流通業者カネマツ物産の小山都代が共同代表となり2013年3月に発足。月1回の定例会も76回を迎える。「野菜で変わる生きる形―」を掲げ、「安心して家族に食べさせられる食べ物」を軸に、農の寺子屋、食の寺子屋、学校給食への取り組みを含め有機野菜ヘの理解と普及等多様な事業を展開している。

●OBUSE 食と農の未来会議 子ども、孫たちのために未来の小布施町を考えるコミュニティグループ。農家、消費者、食と農に関わる事業者、行政など、食と農に関心のある人の情報交換、学習を目的として2018年12月に発足した。食と農について学ぶ勉強会や講演会、学校給食を考えるワークショップ等を開催。今後は、有機農業体験なども行い安全な食に対する意識を地域で広げる活動をしていく。

●総合地球環境学研究所 地球環境学の総合的研究を行う文部科学省大学共同利用機関のひとつとして2001年3月に創設。人と
地球の未来のあるべき姿を考え、その多様性も含めた理解と解明のための研究を進めている。FEASTプロジェクトは、持続可能な地球社会の基盤を支える食と農の新たなあり方を目指し、実践的な研究を進めている。FEASTプロジェクトは、持続可能な地球社会の基盤を支える食と農の新たなあり方を目指し、実践的な研究を進めている。

パネリスト紹介

Miguel-Altieri.jpgミゲール・アルティエリ (Miguel Altieri) カリフォルニア大学名誉教授。生態学の理論を用いて、生産性が高く、かつ資源の節約に適した農業システムを研究・設計・維持・評価する学問分野「アグロエコロジー」の提唱者。ラテンアメリカにおいて、アグロエコロジーの実践を通じて資源に乏しい小規模農家を支援している。

Clara-NichollsS.jpgクララ・ニコールズ(Clara Nicholls) カリフォルニア大学ラテンアメリカ研究学センター常任講師。ラテンアメリカ・アグロエコロジー学会代表。コロンビア出身の農学者。害虫を生物学的に制御する生物多様性に富んだ農業生態系の発展に焦点を当てた研究を進める。また、ラテンアメリカにてアグロエコロジーのアプローチを用いた農業の持続可能性向上に向けた活動を幅広く行っている。

Steven-McGreevyS.jpgスティーブン・マックグリービー (Steven McGreevy) 京都大学農学博士。総合地球環境学研究所准教授。実践プロジェクト「持続可能な食の消費と生産を実現するライフワールドの構築―食農体系の転換に向けて」(略称:FEAST) プロジェクトリーダー。農業および農村地域の持続可能な開発、食やエネルギー転換等を活用した農村の活性化への新しい取り組みや、地元のコミュニティにおける食の消費と生産方法の連携について研究をしている。

mika-tsutsumi.jpg堤未果(Mika Tsutsumi) 国際ジャーナリスト。ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒業。ニューヨーク市立大学院国際関係論学科修士号。徹底した現場取材と公文書分析による調査報道による多数の著書は海外でも翻訳され高く評価されている。最新刊は「日本が売られる」(幻冬舎新書)。夫は参議院議員の川田龍平氏。

Kae-SekineS.jpg関根佳恵(Kae Sekine) 愛知学院大学准教授。京都大学大学院で博士号(経済学)。世界食料保障委員会専門家ハイレベルパネルの報告書「食料保障のための小規模農業への投資」の執筆に日本人として唯一参加。小規模家族農業の専門家として、小規模・家族農業ネットワーク・ジャパンの設立を呼びかける。2008年度はFAOで客員研究員を務めた。

Erica-SaitoS.jpg斎藤えりか(Erika Saito) 有機農家。千葉大学卒業。学生時代から、環境問題、貧困問題の現状を学ぶため世界30カ国に足を伸ばす。NGO職員として、アフリカのマラウイとスーダンにて1年ずつ貧困支援活動に従事。現地での活動から、先進国での消費行動が貧困や環境問題を引き起す一つの原因であることを目の当たりにし、帰国後、有機農業の道に進む。農薬も肥料も使わない方法で多品目野菜を栽培中。

Ryoko-MatsunoS.jpg松野亮子(Ryoko Matsuno) 池田町議会議員。津田塾大学国際関係学科卒業。イギリス、ケント大学で法学博士号。内分泌かく乱物質や遺伝子組み換え食品が次世代に及ぼす影響に危機感を覚え、帰国後にコンサルタントを経た後、自給自足の生活を目指して池田に移住。オーガニックタウンの実現を目指している。
posted by José Mujica at 07:19| Comment(0) | 講演・学習会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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