2019年11月10日

グローバルからローカルへ〜日本における大転換への道筋

2019年11月10日
明治学院大学戸塚キャンパス

種子法が廃止されても各都道府県が条例を作ることで抵抗

Masahiko-Yamada.jpg山田正彦 種子法廃止で、コシヒカリとかあたりまえのようにあった伝統的な米が食べることができなくなる恐れがある。三井化学の「みつひかり」というF1米や豊田通商の「しきゆたか」等が開発されているが、ゲノム編集でのコメの種子がいよいよ出回るようになってきた。伝統的な米、麦、ダイズは、国が管理して都道府県に作ることを義務付けしてきた。県が指定した圃場で発芽率90%とか厳しい審査で安価で農家に提供されてきたのだが、そのことを取り止めた。「民間が作ったコメとかダイズとか麦を食べろ」というのが政府の説明である。

 けれども、この2年間で地方から各都道府県で種子法に代わる地方の法律、条例ができている。すでに北海道、九州等26と道府県で年内にできる。過半数の同県が種子条例を作ることになった。だから、従来どおり昔ながらのコメ、ムギ、ダイズを食べることができる。けれども、なぜ、こうしたことができたのかというと、まさに地方の田舎の市民たちが「なんとか種子法にかわる条例を作って欲しい」と願って動き出したからだ。各市町村で一人一人の市民の皆さんが地方の町議会、市議会に「種子条例を作ってほしい」という意見書を出した。そして、地方自治法では意見書が出されるとそれを審議、採決しなければいけない。その過程で議員さんたちも勉強する。そして、「おかしい」としてどんどん声をあげていった。例えば、新潟では柏崎市があげていったので県が種子条例を作った。やればできるということを示してくれた。

種苗法改正の論理の矛盾~外国に流出と言いながら農業競争力支援法で流出を推進

 けれども、いま、大変なことが起ころうとしていることを聞いてほしい。種子法ではなく「種苗法」なのだが、自家増殖禁止に向けて、今年の5月から5回も検討会が開かれている。種苗法では種子は自由に自家採種してどこに販売してもよかったのだが、「それを一律に禁止する」という種苗法の改定案を次の通常国会で出す。このことについて、9月26日の検討会がなされた。そして、12月15日に第6回の検討会があって終わる。

 横田農場というコメの専業農家がいる。50haの農業生産法人だが、11種類のコメを7t自家採種している。全部購入するとなると500万円がかかりという。そして、これがコシヒカリとか公共の種子がなくなると、民間の例えば、「みつひかり」のF1はその10倍する。となると、日本のコメ農家は5000万円のタネ代を支払わなければならない。モンサント等多国籍企業は日本の野菜の種子の90%を抑えているのだが、コメ、ムギ、ダイズもそうなってしまう。多国籍企業にタネを支配され、そういったものを食べざるをえなくなっていく。なんとかして、これを阻止しなければならない。

 この前の農水省の説明はシャインマスカット等の日本の育種知見が海外にでていくのを防ぐために禁止という法律が必要になったと言っている。けれども、その一方で、種子法廃止と同時に農業競争力強化支援法の8条4項で日本の独立行政法人、農研機構。農水省が人件費を入れて2000億円もかけて運営しているのだが、この頭脳が持つ育種知見に加え、各都道府県の優良な育種知見も民間に出せとういう法律を皆さんが知らないところで通している。

 この前の検討委員会では、私たちの税金で運営される農研機構の知見が民間に行ったときにどうなるかの説明があった。また、もうひとつ大事な説明は、裁判になったときだえる。農水省は「伝統的な固定種は大丈夫です。登録されたものだけが自家採種禁止になります」と言って国民を安心させているのだが、タネは生き物で変わっていく。土地によって気候によって変わっていく。だから、今の種苗法では登録された種子とは区別ができない種子も原則自由である。すでに自家採種が禁止されたキノコは6件の裁判がなされている。モンサントの裁判は有名だが、この自家採種禁止の法案も地方からなんとか変えられないか。自分たちで自家採種を守る条例をできないか。種子法がそうであったように、今年から来年にかけて地方から変えていく。種子法の撤回法案も自民党も審議している。地方が変われば中央も変わる。

植草一秀 誰もが笑顔で生きている政治を実現したいと思っている。それをガーベラ革命と言っている。実は、愛は利他である。鳩山氏も友愛を提唱されている。いま、一番欠けているのは、他者に対する愛である。サティシュ・クマールが寄せているメッセージは、愛の重要性である。地球を私物化して破壊している。それが気候変動であり、貧困、飢餓、孤独にして人々を不幸せにしている。この社会を変えていかなければならない。そして、我々が提言のうち、れいわ新撰組の8つの公約のうち7つはそれを取り入れてくれたものになっている。具体的には消費税の減税や最低賃金1500円である。

 さて、社会を変えるには三ステップがある。まず、私たちが変わること。二つ目は周りにいる人を変える。変わってもらう。そのために情報を伝えていく。それによって政治全体を変えることだ。

 これまで、社会運動と政治運動とは関係していなかったが、新しい考え方を社会に埋め込むと同時に、政治のプロセスも入れなければいけない。なぜか。世間と異なるコミュニティを作り、閉じ籠ってそこの中で生活を送ることは可能だが、世界全体、地球全体は変えられない。つまり、三つ目のプロセスが大事である。

 パトリシア・ミゲル氏によれば、メキシコでは「トセパン・モデル」、つまり、森を守ることに変わっている。イタリアでは5つ星運動が第一政党になって政権を掌握した。ヘレナさんと山田正彦さんは現地でお会いしたという。イタリアでも政治運動が始まっている。それを社会全体にどう広げていくかが今日は聞ければいいと思っている。

グローバル資本がゲノムすらオーガニックと言い始めている

mika-tsusumiS.jpg
堤未果 「幸せの経済フォーラム」には多くの海外からのゲストが来ている。昨夜、色々な作戦会議をした。それぞれのゲストの活動地域において困っている共通課題は何か。各国では運動があるが、それぞれが小さくバラバラになっている。それが、もっとコラボレートすれば数の力ができる。大きな圧力となっていくのにはどうするのか。例えば、経済や政治の話はなかなかわかってもらえない。その一方で、ウォール街の視点から見ると、グローバル企業がいま投資商品として力を入れているのは、食、水道、情報である。社会的な共通資本をダイナミックに奪いに来ている。先ほど種子の話を山田正彦さんがしてくれたのだが、種子法やGMOに誰もがびっくりしている間に、ゲノム編集まで入って来ている。

 GMOは別の遺伝子を導入することでいじくるものだが、これに対して、ゲノム編集は「編集」という言葉を用いて、より正確だと言われているが、実はとても危ない。どのような突然変異が起きるのかが未知数である。そして、これを進めている米国とイギリスは、「予防原則」よりも「イノベーション」を重視するという、それも数パーセントの人たちの論理で進めている。日本、イギリス、米国は足並みを揃えていて、「ゲノム編集」は遺伝子組み換えよりも危ない。なぜか。外から遺伝子を入れていないので、規制する必要がないとの判断を厚労省がしてしまい、さらに、「オーガニックのカテゴリーにもゲノム編集を入れてしまえ」という動きもある。いま、世界中がオーガニックを選ぶことが一番効率が良く確実に安心ができている中で、オーガニックの中にゲノムを入れられたら出口がなくなってしまう。消費者の食を選ぶ選択肢がほとんどない。

地方議員を教育することが大切

 その点で、山田先生が言われた自治体の条例は非常に効果的である。パブリックコメントもできる。もちろん、よほどの数がないと、パブリックコメントは、「市民の意見をちゃんと聞きました」というアリバイ作りになってしまうので、まずは地方議員に意見を言う。そして、教育をして、一人一人の地方議員に「これは、危ない」と実感してもらう。そうしたこともできそうな議員すらいなければ自分が立候補する。

 そして、いま、女性の地方議員がとてもパワフルである。女性には、女性の有権者を巻き込む力がある。さらに、野党であって女性で、かつ、若ければ、だいたい通ってしまうという現象がある。こうしたことで、危機感がない議員さんにはやめてもらう。一方、女性議員であっても、長年経つと「おじさん化」するので、若い女性がベストである。また、女性はよく喋る。男性が1日に1000ワードしか話さないのに、女性は3000ワード話すと言われる。そして、グローバルにもパワフルで横のつながりを作っていく。

行政に大量のファックスを送りつけ事務を麻痺させる

 実は水道の民営化の問題も、女性がコネクトしやすい。今、私は各地で民営化の講演をしているのだが、ほとんど誰も知らない。水道民営化の急先鋒は、宮城県である。元自衛隊の知事が、ショック・ドクトリンのやり方を使って、東日本大震災の後、海を使う権利をイケイケどんどんで外資に売り渡した。水道の民営化もほとんどの人がそれを知らなかった。そこで、私が話すと会場にいたほとんどの人が実感を持ってくれた。そして、その場で何をしたのかというと、政府のホームページにスマホから意見を書いてもらった。500人は書いてもらった。そのおかげで、行政のサーバーがパンクした。これも一つのやり方である。自治体であるとそれでかなりインパクトがある。

 自治体の事務所は小さいので大量の意見が来ると麻痺する。実は、メールで送っても受信トレイが膨らむだけであまり効果がない。そこで、スマホよりもさらにファックスの方がインパクトがある。行政は遅れているのでまだファックスを使っているところが多い。そうしたところで、ファックスの紙が延々と流れて来ると物理的に仕事にならない。その意味でアナログに戻るのがパワフルで効果的である。

刺激的な情報しかメディアに流れないという問題

 三つ目がメディア。実は、これは気をつけなければいけない。SNSが到来した時に、世界の果ての少数民族の声すらも大国のところにまで届く。瞬時で生かせる民主主義のツールとして歓迎されたのだが、実は、企業もSNSは所有しているので悪用もできる。

 また、同じライフスタイルの人たちが同調して集まりやすいのだが、大きなテーマを扱うときに難しい。経済や医療や税金等の大きなテーマは、保守派とリベラル派との間にうまく橋をかけないと大きな運動になりにくい。そして、米国ではFBに政府が介入している。ニュースの順番もFBが決めている。それを見ていると、自分が見たいニュースだけが上位に出て来てしまう。そこで、気をつけなければいけない。

 また、いま、メディアも買収が進んでいる。フジテレビはすでに29%は外資が持っている。だから、ワイドショーの内容も偏ってきている。私はジャーナリストなので、スピードアップするニュース・ソースは危ないと思っている。というのは、考える時間がない中で、次から次へとニュースが来る。すると、本当のジャーナリストが取材する時間がなくなる。なぜか。人間のニュースをみる頻度はほとんど変わらない。

 で、グルーグルやヤフーは頻繁にニュースを出しているが、センセーショナルな内容でないと上位にいけない。そこで、ゆっくり、じっくりと地味な記事を出すことがジャーナリストの使命なのだが、それが、できなくなって来る。この問題は、一緒にディスカッションいていけばいいと思っている。

問題はグローバル化にあるのでありローカル化で乗り越えられる

植草一秀 昨日の会議で、「世の中を変えるためにはビックピクチャー」ということをヘレナ・ホッジさんは言われていたが、次にお願いしたい。

Helena-Norberg-Hodge.jpgヘレナ・ノーバーグ=ホッジ 日本に来るのが少し遅すぎたと思っている。そして、先ほどの話を聞いて、日本でも考え方が変わりつつあると感じている。それは、グローバル化らローカル化へのシフトを理解しようとしている動きである。日本の種子の問題は本当に残念なことだと思うし、ソーシャル・メディアのインパクトの話も聞いている。

 さて、いま、世界では気候変動、鬱、自殺願望、原理主義、怒り、差別がどこでも起きている。こうした世界の潮流は同じである。さらに、働くだけの意味がある仕事がなく、家の値段も高くなっているという問題もある。しかし、こうした問題は実はすべてつながっている。その根にグローバルな経済システムがあることが理解できれば、それをしっかりと認識すれば危機を解決できる。つまり、種子、貧困、気候といった事象をバラバラに見るのではなく、つながりを見ることが大切である。昨日、ウェン教授が言っていたように、これは経済システムの問題なである。

 もちろん、グローバルな経済の全体の詳細を知る必要はない。けれども、大きな目で見ることが大事である。こういうことを言うとあまりにもシンプルで一般的だと思われるかもしれない。けれども、問題とはグローバル化の問題なのであって、どの文化であれ、それが理解できれば解決策は意外にシンプルである。例えば、エネルギー消費やパッケージを減らすことができるし、それによって二酸化炭素の排出量を軽減することができる。不足感ではなく足るを知れば、経済的な安定感も確立される。同時に生産性も高まる。生物多様性も農業でも自然環境も豊かになっていく。そして、コミュニティで人と人とのつながりを高める。そして、魂の健全さを高めていく。ローカルなレベルで民主的なパワーを高めていく。

 このメリットは論理的ではない。実際に、世界中で何百もの人がローカル経済を変えることで具体的なメリットを高めている。

具体的に情報を伝えて人を変えていく

 「ビックピクチャー・アクティビズム」とは、自分や他の人に対して、きちんと情報を伝えて、ローカル化することで経済的な問題が解決できると知らせることである。そして、地域内には多くのオルタナティブがある。ある側面で動いているものをつなげることができれば、例えば、ローカルなフードムーブメントが出て来る。それが重要である。パーマカルチャー、エコビレッジ、スローフード、エディブルスクールヤード、CSA、バイオダイナミックファーミング、ファームショップ等たくさんがある。

 そして、大局を掴んで、活動するには、何をしているのかをわかりやすくする必要がある。欲望があるから仕方がない、人口が多いからダメだとよく言われる。あるいは、もう人類は絶滅するのだからやっても遅すぎるという考え方もある。けれども、まずは、気候変動で絶滅するという考え方を脇に置いて、どうやったら自分や子供を健康に、幸せにできるから考えることもできる。世界では成功事例が出ている。マイケル・シューマンのような経済の専門家もいる。さらに効果的な地域経済を作っていくことが大事である。

真実の情報を感性から探し求める

 さて、大企業の力で知識や情報がコントロールされて真実が手に入りにくいと言う問題がある。これにはどうするか。まず、メインの情報がどうなっているのかを常に考えて、小さくても本物の情報が得られるようにしたい。つまり、ビックシステムで見たとき、エコシステム、健全さ、心理について、まず一引いて大局で見て欲しい。そして、深いところで「これが本当だ」と感じられることを積極的に探すこともビックピクチャー・アクティビズムでもある。自然と共にいればもっと自然になれると思う。

現状を変えるにはどうするか

植草一秀 残りの時間が15分しかなくなった。多国籍企業が、メディアと政治を支配し、制度や法律を変えることで人々が洗脳されている。これを乗り越えるのが、ビックピクチャー・アクティビズムであると言う。そして、流される情報に騙されずに行動することが大事である。それでは、どうしたら現状が変えられるのか。

今治市の条例のように地方から抵抗する

山田正彦 堤さんからゲノムの話があったが、2週間前の9月30日にゲノム編集のものが果たして有機かどうかの検討会が開かれた。高オイレン酸ダイズが非GMOとして店に並ぶ日も近い。それに対して、私たちはどういう戦いができるのか。四国の今治市には「食と農のまちづくり条例」がある。これを見ると半年以下の懲役。50万円以下の罰金とされている。だから、ゲノム編集も遺伝子組み換えであるとして、このように規制する条例を私たちの住んでいる街で作っていく。署名運動や法律を作ることでそうしたことができる。地方から私たちの生活を守ることができる。私たちの戦いは必ず勝つ。頑張りましょう(拍手)。

住民の声があれば自治体は変わる

堤未果 山田さんが言っていることは本当にできると思う。水道法の改正による民営化もほとんどの人が知らず、メディアでも忖度している人たちがネットでかなり大量のデマ情報を書いている。「山田は信じられない」と言う記事もある。けれども、だいたい特定の個人の名前をあげて批判している記事は危ない。そして、市議会議員、町議会議員にかなり市民から電話がいっている。そこで、水道民営化を懸念する自治体がかなり増えている。例えば、神戸市、青森、秋田だ。その一方で、大阪、名古屋、奈良、宮城は水道民営化をやろうとしている。私が驚いたのは、最初に民営化したのが浜松だったのだが、水道民営化を凍結したことだ。イケイケどんどんだと思っていたら、静岡では凍結された。理由は、あまりにも市民が騒いだからだ。選挙寸前であると撤回せざるを得ない。と言うのは、選挙直前は敏感になるからだ。当初は安倍政権側と思われていた首長も変わってしまう。

子どもの保育園を有機化して健康を実現せよ

 そして、私がローカル政府ができることで応援して見たいのは、公共サービスがどんどんカットされていることだ。実は、カットされているのは投資商品でもある。それが、民営化されるとどうなるか。利益は民間が得て、何かあった時にだけ自治体が責任を持つことになる。つまり、ローリスク、ハイリターンのものなので、民間すれば美味しい。そこで、保育園がいま公共が危うくなっている。予算がカットされて栄養士も入れられないとなっていく。けれども、そこで、それを逆手にとって保育園の給食を有機にできないか。するとどうなるか。生産者からすれば、有機農産物が大口で民間業者に買ってもらえる。さらに、行政は自分で赤字が出せないのだが、子ども達の精神状態と健康状態が良くなることでマクロで見ると黒字になっていく。

 実は、水面下で草の根でこうした動きは進んでいるのだが、実はかなり広まっている。さらに、公立保育園は規模が小さいのでかなりできる。それで地域経済の活性化になる。

 給食を有機にすれば家庭が変わる。これを広げていく。子ども達が有機に変わると実際に、味が濃すぎると普段の家庭の添加物が入った食事が食べられなくなっていく。そこで、お母さんのネットワークで家庭の食事も変わっていく。つまり、何かをやるには「食」の入り口がいい。2020年はおそらく「食」がテーマになるため、そことリンクする。するとまず保育園が目玉となる。

老人ホームを有機にせよ

 また、地方は医療費も税収が少ないから、国が出さなくなって「自分でやれ」と言われている。高齢化していく中で、次にターゲットとなるのが老人ホームである。有機化は介護施設でもできる。

 金を削られた時に何をするのか。最初にするのは食の質を落とすことだ。数年前に中国の冷凍業者が問題になったことがある。汚染米もあった。では、それはどこに普及していたのか。調べたところ、老人ホームであった。つまり、補助金を切られるとしわ寄せは、そこにいく。

 悪い輸入品が増えることはウォール街的からすればいいのだが、ローカルな地産地消ができるとどうなるか。「公共」が変わると「中間共同体」ができる。ゆっくりと考えて、違う価値観を持つ物理的な空間ができる。パブリックなものと地産地消。地域の共同体をコラボさせることが静かに進んでいけば、うまく成功している。それは、大きなメディアが取り上げないが、地方政府を巻き込む最大のメリットは、仕組みを変えることとお金がもらえるようになることだ。

 こうして地域社会で具体的なメリットが見えてくれば、誰もが地方選挙にいくようになり、選挙民が地方議員と話すようになれば、有権者の意識が高まっていく。誰もが国政選挙は「どうせ変わらないだろう」と諦めているが、地方選挙から変わる。これは海外で起きているムーブメントとも橋をかけられるので一気に変わる可能性がある。

山田正彦 韓国に行ったら韓国は有機の給食が無償だった。それも、地方自治体が条例でやっている。日本もそれができると思っている。アメリカにも行ったが、お母さんが子どもや孫のためにオーガニックを選んで、それがスーパーにあふれている。5年前にはカリフォルニアでもどこで有機を買ったらいいかのわからなかったのにである。そのアメリカを変えたゼンさんが12月2日に来日する。東京の憲政記念会館で話をしてもらうので是非来てください。

植草一秀 女性と子供がムーブメントの鍵を握ると。実は、自公に入れているのは25%である。それをうまく政治に生かすことが必要である。そして、ローカルを横につなげる「インターローカリズム」も大事になってくるかと思っている。最後に、ヘレナさんから一言。

ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ ローカリズムとナショナリズムも違う。ローカルの地元の有機が大きい。食を中心に据えていくことが大事である。

【画像】
山田正彦さんの画像はこのサイトより
堤美果さんの画像はこのサイトより
ヘレナ・ノーバーグ=ホッジさんの画像はこのサイトより

編集後記

201911001S.png ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ、山田正彦、堤美果。この3人の対談がなされるというので、戸塚にある明治学院大学の横浜キャンパスに聴講に行ってきた。正門から講演会場に向かうキャンパス内の谷戸をまたぐ「遠望橋」はその名のとおり眺望がよく、秋の晴天に富士が白峰を輝かせていた。

 さて、会場でのビデオ撮影はできないとのことで、パソコンに叩いたメモを元に作ったものである。だから、正確さを欠いているところがあることは十分にご理解いただきたい。そのうえで、改めて感じたのが堤美果氏の切れ味だ。

 まさに、メディア・リテラシーの部分で日々戦争状態にあることがよくわかる。そして、浜松市では水道の民営化を延期に持ち込んだという。素晴らしい。そして、グローバル化に対抗するための具体的な手段もいい。とはいえ、学校給食、公共調達による地域経済再生、ゲノム編集、種苗法改正、水道民営化とまさに、拙ブログが追ってきたテーマがそのままズバリというのも意外だった。

 あえて、主催者側に苦言をひとつつけるとすれば、このセッションの長さが1.5時間と短すぎたことであろう。スタンド・アローンでも3時間はできる人たちばかりだ。午前中に1時間ずつの講演。それを受けての3時間たっぷりのパネルディスカッション。それくらい聞いてみたい内容であった。



posted by José Mujica at 21:00| Comment(0) | 講演・学習会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください